花宮 鈴

…暗いなあ…。

私はロープを使い降り始めた。
…井戸の中はとても暗く、すきま風が吹いている。

…やがて暗闇から明かりが見えてきた。
どうやら、そこが井戸の底みたいだ。

花宮 鈴

…わあ。く

井戸の底とは思えないくらい…とても綺麗だった。
…どうやら、道が続いているようだ。

私の足音が響く…。

花宮 鈴

…誰が何のためにこの井戸の底にこんな道を…。

しばらく歩いていくと…扉が見えた。
…この先に番犬はいるのだろうか。

私は扉を開けた…。

…階段。
どこかの通り道になっているようだ。

花宮 鈴

…まるで、ダンジョンね…。

私が階段の方に歩いた瞬間…。

…後ろから、犬のような鳴き声が聞こえた。
後ろを振り返ると…。

花宮 鈴

…きゃっ!?
け、ケルベロス…!?

…番犬って…。
…ケルベロス…。
私は予想外のことで、動けなくなってしまった。

…どうしよう。
ケルベロスはゆっくり私に近づいてくる…。

…その時だった。

花宮 鈴

…っ!?
あなたは…。

レッドクロ

…下がっていな。

…レッドクロだった。

ー続く

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