先輩すいません、今日ちょっと家の用事があって早く帰らなきゃいけないんです。
なんで、もう帰りますねー

藤代

おう、お疲れー

天王台

お疲れ様

守谷

お疲れ

戸頭

お疲れ様

戸頭

そう言えば藤代さん、今年もバレンタインにチョコ持ってくるつもり?

藤代

え?うん。あんまこう言う機会無いから、みんなで食べたいなって

戸頭

でも、あんまりその気も無いのにチョコ配るのは良くないわよ?

藤代

え?そう?

守谷

本命が出来た時に、本気として受け取って貰えなくなるかもよ

藤代

んー、そうなのかなぁ?

戸頭

それに、藤代さんがみんなに配ると、渡してない私達にまでお返しが来るんだもの。それは気まずいのよ

藤代

そう?みんなで食べようって言ってるんだし、みんなで食べれば良いじゃん?

守谷

そういう風に単純な事じゃ無いんだけどねぇ

戸頭

そう。困っちゃうわ

藤代

んんん?そうなん?

天王台

藤代先輩は、空気が読めませんね

戸頭

あら、天王台さんもそう思う?

天王台

はい

守谷

前から思ってたんだけど、ほんと空気読めてないよね

戸頭

こんな事、言わなくてもわかるだろうのにね

藤代

……ごめん

守谷

謝るくらいなら、ちゃんと考えてくれる?

藤代

そうは言っても……

天王台

藤代先輩が空気を読めないのは、前からなんですよね?

守谷

うん。そう

天王台

前から空気が読めないと言うことがわかっていたのに、何故戸頭先輩と守谷先輩は、きちんとわかるように、はっきりとした言葉で説明しなかったのですか?

戸頭

えっ?だって、はっきり言いづらいじゃない

天王台

はっきり言いづらいからといって曖昧にしておいて、空気が読めない相手に空気を読めと強要するのは非常に身勝手で傲慢な事ではありませんか?

守谷

でも、普通はわかることだし

天王台

その普通が通用しないのが、前からわかっていた訳ですよね?
それにもかかわらず伝える努力をしなかったので有れば、伝わっていなくても藤代先輩を責める権利は先輩方にはありません

戸頭

…………

守谷

…………

天王台

何なら私が先輩方の言い分を代弁しましょうか?

戸頭

えっ?

守谷

いや、あの、それは……

天王台

しない方が良いですか?

戸頭

そうね。自分の言葉で伝えるなら伝えるわ

守谷

伝えるならね

天王台

伝える気はありますか?

戸頭

…………

守谷

…………

天王台

保身ですね

戸頭

……そう言えば、私も用事有るから今日は帰るわね

守谷

私も、調子悪いなら早めに帰れって言われてたから帰るわ

天王台

お疲れ様です

藤代

あ、ああ、お疲れ

藤代

あの、天王台がまくし立てるから、あの2人機嫌悪くしちゃったんじゃない?

天王台

そうでしょうね

藤代

何もあんなこと言わなくても……

天王台

私は、藤代先輩だけが理不尽に責め立てられると言う状況には納得出来ません

藤代

でも、あたしが考え無しにチョコ配ったりするから

天王台

そうですね、誤解を招く行動はなるべく慎んだ方が良いです。
ですが、それは事情の説明も無しに藤代先輩を責めて良い理由にはなりません

藤代

お返しが気まずいなら、もっと早く言ってくれれば良かったのに

天王台

そもそもそれは、お返しをしたと思われる方々に、藤代先輩にだけお返しをするようにと伝えるべきです。
藤代先輩に非は有りません

藤代

……そういうもんかな?

天王台

最も、あの2人はお返しどうこう以外に言いたいことが有ったのでしょうけどね

藤代

そうなん?

天王台

推測なので言いませんけれど

藤代

噂は反逆だしな

天王台

そうですね。
話は変わりますが、藤代先輩は元合唱部だったと聞いたのですが、歌は得意ですか?

藤代

ん?まぁ、知ってる曲なら歌えるってくらいかな

天王台

藤代先輩の歌、聴いてみたいです

藤代

そう?伴奏無くて良いなら今やる?

天王台

はい、お願いします

藤代

『Non più andrai farfallone amoroso♪』

天王台

……もう飛ぶまいぞこの蝶々、か……

藤代

『delle belle turbando il riposo♪』

天王台

女性とは思えないほど低い声が出ているのは驚きですが

藤代

『Narcisetto, Adoncino d'amor♪』

天王台

多分、この歌詞の意味はわかってないでしょうね

もう飛ぶまいぞこの蝶々

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