スライムに向け、剣を振り下ろす。するとスライムは真っ二つになり、消滅した。
戦闘の勝利を祝う音楽が流れる。それに合わせ私は決めポーズを取った。
えいや!
スライムに向け、剣を振り下ろす。するとスライムは真っ二つになり、消滅した。
戦闘の勝利を祝う音楽が流れる。それに合わせ私は決めポーズを取った。
なにをやっているんだい、君は
チーシャのツッコミに私は現実に戻されたような気分になった。まぁ、実際にいるのは夢の中なのだけど。
私は今、進くんという男の子の夢にいる。進くんが見ている夢はファンタジーRPGの世界。悪夢の正体はこの夢を支配する大魔王だ。
それで進くん、どうすれば大魔王の元にたどり着けるのかな?
それなんですけど……
すると進くんが目を輝かせながら語り始める。
この先五十本のキーを集めるために五十体のボスと戦います。その後四天王と裏四天王、それに真四天王と戦い、魔王城に行きます。魔王城には再生ボスが五十体と真四天王との再戦、さらに魔王との戦闘後、全部で十五形態ある大魔王との決戦が待っています
進くんの語った内容。それは私をア然とさせるには十分だった。
スライム一匹倒すだけで苦労したのに、ボスがそんなに?
正確にはボスが五十体。それから四天王と……
わかった、わかったから!
堪らず進くんの言葉を遮る。それから私は改めて進くんに問いかけて。
……どうしてそんな面倒くさいことに?
これは将来、僕が作る予定の超大作RPGが元になっているからです!
いよいよ頭が痛くなってくる。
どうやらこの悪夢との戦いは当分続くみたいだ。
これこそ本当の悪夢だ