夢の中で、私は恐竜に追いかけられていた。
夢の中で、私は恐竜に追いかけられていた。
ちょっとこれ、どうなっているのよー!
そうかと思ったら、次の瞬間私の体は宇宙に放り出された。
呼吸が、呼吸ができない!
大丈夫、ここ夢の中だから。そもそも音が聞こえている時点で、ここ本物の宇宙じゃないし
チーシャの鋭い指摘に我に帰る。そうだ、ここは夢の中だった。
どうしてこんな状況になったのか。簡単に説明すると、私たちはSF作家の夢の世界に入ったのだ。ここにも悪夢がいるらしいのだが、それ以前に夢の内容がぶっ飛び過ぎていて、すっかり混乱していた。
本当にこの中に悪夢がいるんでしょうね?
そのはずなんだけど、もしかしたら……
もったいぶらずに言って
もしかしたら、このぶっ飛んだ状況そのものが悪夢なのかもしれない
それじゃあ私に一体どうしろと?
すると今度はミサイルが飛んできた。と思いきや人工衛星が地球に落下し、地球では異常気象により国が一つ沈没した。
もうなんでもありだね
なんでこんな目に!
恐竜に宇宙、ミサイルに人工衛星、おまけに異常気象まで。
SF作家の発想は自由だ。だからこそ、
私はSFが嫌いだー!
ミサイルの大爆発と共に、私の声がむなしく響いた。