眠井 朝華

今日の悪夢はここね

 深夜。私は悪夢を解決するべく、とある女性の夢に入っていた。私が入った夢。それは私の通う学校の先生の夢だった。

チーシャ

どうやら先生は悪夢に取り憑かれているようだね

眠井 朝華

はやくなんとかしなくちゃ!

 チーシャと共に夢の最奥を目指して進んでいく。

眠井 朝華

ねぇ、チーシャ。この夢なんだか変じゃない。そこらかしこにキノコが生えてて

チーシャ

確かに不気味だね

 そんな会話を交わしていると、先生が捕らえられている夢の最奥にたどり着いた。
 先生の周りには黒い霧のようなものが渦巻いている。霧はある一つの形を形成していた。

眠井 朝華

……ねぇ

チーシャ

なんだい?

眠井 朝華

もしかして、あれって

チーシャ

うん、そうだね

 太く長い黒い霧。それはまるで竿のようにしなっている。それはどこからどうみても……。

チーシャ

どうみてもチンチンです、本当にありがとうございました

眠井 朝華

いやぁ!

 私はとっさに顔を両手でさえぎった。なんで先生がチン、男の人のアレに襲われているのか。

チーシャ

きっと欲求不満なんだね

 欲求不満って。真面目な先生だと思っていただけにがっかりだ。

チーシャ

ほら、試しにイイユメツールを出してご覧

 そうだ。がっかりしてないで悪夢を解決させないと。チーシャに言われるがまま、意識を集中してイイユメツールを出す。

 出てきたのは電動マッサージ器、通称電マだった。

眠井 朝華

もうこの夢いやぁ!

 イイユメツールを放り投げて夢から逃げ出そうとする。

チーシャ

中学生にはちょっと早過ぎる淫夢だったか

 走り去ろうとする私の後ろで、冷静につぶやくチーシャの声が響いた。

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