ハルカは公園に居た。
ムツキの事を考えると、
知らぬ間にココに来てしまうのだった。
ムツキとの想いでの場所なのだから・・・。
そして、ムツキはもうココには居ない。

ハルカ

ムツキ~。
こっちだよ~。

ハルカに向かって、
全力で走って近づくムツキ

ムツキ

ワン!
ワン!

ハルカ

わぁ~お。
はっや~い。
ムツキすご~い!

ハルカ

よ~し!
次はあそこまで競争だよ~!

ムツキ

クゥ~ン?
ワン!

ハルカ

ワタシも負けないんだからね!
よ~い、ドン!

当然ながら、ムツキに勝てるわけもなく。
ムツキからはハルカが小さく見えた。

ムツキ

ワン!
ワン!

ハルカ

意地悪なんだから。
ちょっとくらい、待ってよ!

ムツキ

クゥ~ン

ハルカ

ムツキはもう居ないんだよね。
いつまでもメソメソしてたら、
ムツキが心配しちゃうよね。
さぁ、行こう!

アカネ

ハルカ~。
また此処に居るんだね。
そろそろ、学校に行くよ!

ハルカ

ありゃりゃ。
見つかっちゃたね。

ハルカ

そろそろ、行こうと思っていたの。

アカネ

ホントかしら?
まぁ~良いわ。

こうして、学校に向かって歩き出した!
どれだけ歩いただろうか?
この先の別れ道を進んだら、
すぐそこに学校がある!

ハルカ

アカネちゃん。
今日はどっちから行こうか?

アカネ

そんなのどっちでも良いわよ!
アンタが決めなさい。
然程変わらないのだから。

ハルカ

ふぁ~い!

この選択が、ハルカの運命を決めるなんて
このときは誰も思いもしなかっただろう。
誰しもが何気なく選択をしている。
そして運命を切り開いている事は
紛れもない事実なのだから・・・。

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