花宮 鈴

そうだ…!地図…。

治療できそうな場所…この近くだと「洗面所」だ。
だが、どうやって黒貴君を連れて行こうか…。

花宮 鈴

…考えている暇はない。

薔薇城 黒貴

…ぐ…!

花宮 鈴

…少しの間、我慢して。

私は何とか黒貴君に肩を貸した。
…曲がったら、「洗面所」すぐそこだ。

花宮 鈴

…着いた!

薄暗い…。
かといって電気をつけてしまうと誰かいることがばれてしまう…。

私は戸棚を開けてみた。

花宮 鈴

あっ!

トイレットペーパー…!
包帯の代わりになるかもしれない。
…ん?

花宮 鈴

黒い…鍵?
置き忘れ…?

私は鍵をポケットに入れといた。
黒貴君の怪我を治したら、渡そう…。

花宮 鈴

できた…!

何とかトイレットペーパーを全部使い、傷をふさいだ。

花宮 鈴

…何か薬とかあれば良いのだけれど。

クロア

…薬とかなら、宝部屋ね。
すぐ隣よ…。

花宮 鈴

クロア…!?

見渡すが…声しか聞こえない。
そして、ペンダントから聞こえることがわかった。

薔薇城 黒貴

…。

クロア

しっ…!私の声は鈴にしか聞こえないのよ。

…やっぱりクロアは何者なのだろう。

クロア

宝部屋の鍵は…黒貴が持っているか
…もしくは…。

クロア

赤貴が持っているー…。

レッドクロ

…これからどうするおつもりで?

薔薇城 赤貴

…愛しの白雪姫には甘い果実をー…。

ー続く

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