奥には妖しく光るまねき猫が鎮座していた。
これもじいさんのコレクションの
からくりの一つなのか?
見てみてもなんの変哲もないまねき猫だが…
頭を撫でてみても何も起きない。
しかし奇妙なのは撫でてみたものの
手には埃がつかない。
誰かが磨いているのだろうか?
しかしこんなものの存在を
30年程住んでいたにもかかわらず
知らなかったし…
妻も知るわけがない。
謎は深まるばかりだ…
ん?このまねき猫には大きな鈴がついているなぁ
真鍮の鈴じゃないか。
鈴に触れると案の定チリンチリンと鳴る。
鈴の音が蔵の中に響くと急に猫の声が…