「黒薔薇の王子」…「黒薔薇の花嫁」…?
黒薔薇…。
クロア…ちゃん…?それってどういうことなの…?
…「黒薔薇の王子」が「鈴」…あなたを
「黒薔薇の花嫁」にするつもりよ。
…それから「クロア」で良いわ。
え…?それは一体…。
「黒薔薇の王子」…「黒薔薇の花嫁」…?
黒薔薇…。
…っ!
急に…頭が…。
…ズキズキと痛み始めた。
今までの頭痛よりひどい…。
ー「黒薔薇」から逃げろ…。
…え?
今のは…?
…っ!
頭がズキズキ痛む…。
…無理に思い出さない方が良いでしょう。
直に思い出します…。
…!?
この子は一体何者…?
…さあ、まずはこの部屋から出ましょう。
出たら…「図書館」 に向かって。
クロアはそう言い、地図を渡してくれた。
簡単な地図だけれど、分かりやすいはずよ。
クロアが書いてくれたのね。
…下手な地図で悪かったわね。
クロアは少しむくれてしまった。
…そんなことないわ!
ありがとう!
…!!学校
…さあ…行って。
午前12時になったら…「レッドクロ」に気を付けて。
…「レッドクロ」?
!?
一瞬の間に…クロアはいなくなり、代わりに「赤薔薇のペンダント」が置いてあった…。
…ありがとう…クロア。
私は「赤薔薇のペンダント」を付け、部屋を出た。
きゃっ!?
キギー!
コウモリはそのまま、階段の下に飛んで行ってしまった…。
…何だったんだろう。
先ほどのコウモリが気になるが…私は階段を降りて行く。
赤貴さんが連れて来てくれた時は…廊下良く見てなかったな…。
右を曲がると、洗面所があるんだよね…。
私は地図を見ながら、曲がった。
あっ…。
私は誰かまたは何かにぶつかってしまったようだ。
顔をあげるとー…。
…。
黒髪で青い目をした男の人が立っていた…。
あ…あの…ごめんなさい。
…っ!!
その人は驚いた顔をしている。
…ようやく会えた。
えっ…?
…。
赤薔薇の花びらが舞うー…。
ー続く