花宮 鈴

クロア…ちゃん…?それってどういうことなの…?

クロア

…「黒薔薇の王子」が「鈴」…あなたを
「黒薔薇の花嫁」にするつもりよ。

…それから「クロア」で良いわ。

花宮 鈴

え…?それは一体…。

「黒薔薇の王子」…「黒薔薇の花嫁」…?
黒薔薇…。

花宮 鈴

…っ!

急に…頭が…。
…ズキズキと痛み始めた。

今までの頭痛よりひどい…。

ー「黒薔薇」から逃げろ…。

花宮 鈴

…え?

今のは…?
…っ!

頭がズキズキ痛む…。

クロア

…無理に思い出さない方が良いでしょう。
直に思い出します…。

…!?
この子は一体何者…?

クロア

…さあ、まずはこの部屋から出ましょう。
出たら…「図書館」 に向かって。

クロアはそう言い、地図を渡してくれた。

クロア

簡単な地図だけれど、分かりやすいはずよ。

花宮 鈴

クロアが書いてくれたのね。

クロア

…下手な地図で悪かったわね。

クロアは少しむくれてしまった。

花宮 鈴

…そんなことないわ!
ありがとう!

クロア

…!!学校

クロア

…さあ…行って。
午前12時になったら…「レッドクロ」に気を付けて。

花宮 鈴

…「レッドクロ」?

花宮 鈴

!?

一瞬の間に…クロアはいなくなり、代わりに「赤薔薇のペンダント」が置いてあった…。

花宮 鈴

…ありがとう…クロア。

私は「赤薔薇のペンダント」を付け、部屋を出た。

花宮 鈴

きゃっ!?

コウモリ

キギー!

コウモリはそのまま、階段の下に飛んで行ってしまった…。

花宮 鈴

…何だったんだろう。

先ほどのコウモリが気になるが…私は階段を降りて行く。

花宮 鈴

赤貴さんが連れて来てくれた時は…廊下良く見てなかったな…。

右を曲がると、洗面所があるんだよね…。

私は地図を見ながら、曲がった。

花宮 鈴

あっ…。

私は誰かまたは何かにぶつかってしまったようだ。

顔をあげるとー…。

???

…。

黒髪で青い目をした男の人が立っていた…。

花宮 鈴

あ…あの…ごめんなさい。

???

…っ!!

その人は驚いた顔をしている。

???

…ようやく会えた。

花宮 鈴

えっ…?

薔薇城 赤貴

…。

赤薔薇の花びらが舞うー…。

ー続く

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