天使が突然笑い出す




え・・・




ど、どういうことよ!

私にはそんな覚えないし、するはずもないわ!




天使の突然の言葉に驚きを隠せずにいた




うーん、でも

私、嘘はつけないの




・・・




じゃあ、聞くわ

もし、私が罪を犯して死んだなら

なぜ私は地獄に居ない?




うーん

その、天国とか地獄とか

よくかんない

でもね、ここは

とっても苦しい所なの

それだけは分かるよ!







・・・




彼女はもうわけがわからず頭の中が真っ白になりそうだった




おねえちゃんこっちこっち!




そう言った天使の後を私は何も思うことなく、ひたすら無心で付いて行った




もうどれくらい歩いただろうか、そう思った頃だった




・・・

・・・




あっ!人だわ!




子供たちが何かで遊んでいる




しかし、その表情はとても楽しそうという言葉は似合わなかった




・・・




なぜ、ただ黙々と遊んでいるの?

あの子達も死んでしまったの?




そうだよ!




・・・




何故あなたはこのような状況で笑っていられるの?

私には理解できないわ




うーん

私にもわかんない




しばらく沈黙が続いたあとに天使があることを口にした




ねえ、お姉ちゃんは







人が人を殺すことをどう思う?







突然な上に驚愕の質問で少し戸惑ったあとに、彼女はこう答えた




そ・・・それは




絶対にいけないこと、やってはいけないことだわ!




それは、どうして?




・・・




彼女はその返しに答えることが出来なかった




続けて、天使がこう口にした




じゃあ、もしも殺す相手が人じゃなかったら?




それは・・・

例えば、人間が生きるために動物を殺すかもしれない

でも、命を無駄にせずしっかりと頂いているから悪い事じゃないと思うわ!




へえー







人間ってえらい生き物なんだね







・・・




でもあなたは人を殺してしまった

やってはいけないことをしてしまった

ははは







狂ってるわ・・・




途端に彼女の中で怒りが芽生えた




私が人を殺したっていうのもあなたのハッタリでしょ!

何かのドッキリ?撮影?

ふざけてないでここから出しなさいよ!




だーかーらー

私は嘘を言えないのよって言ったじゃない




まるで天使の皮を被った悪魔ね・・・

私には覚えがない

無い事をどうやって思い出したり認めたりするのかしら?




うーん




そこの子たちに聞いてみたらー?




第三話へ続く

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