橘杏子

お願いします

数日間ですが、
よろしくお願いします。

優しそうな人でよかった。

いくら、見習いといっても
手加減は致しませんので

前言撤回。後先に不安が残る。
きっと相手は私よりも年下のはずだ。
年下に叱られるなんて溜まったもんじゃない

すぐ帰ってやろう。

橘杏子

よろしくお願いします・・・

神谷優

ちゃんと来たんですね。

橘杏子

仕事なんでね
勘違いしないでください

すると、誰か訪問してきたようだ。
お手伝いさんは玄関へと走っていく。

神谷優

心配無用。勘違いするほど、
脳内お花畑じゃないんでね

橘杏子

へえ、そうなんですか?
興味もないのでご心配なく~

坂田結城

こらこら、
喧嘩しない。

あああ、待ってください~

坂田結城

随分仲がよろしいことで

橘杏子

ありえません、こんなチビ

神谷優

チビ?
少なからずあなたよりは
背は高いんですけど?

橘杏子

そんなの知ってるっつーの
お前の器が小さいって
言ってんだよ

神谷優

ははっ、
本当に可愛くない人ですね

橘杏子

年下が舐めた口
聞いてんじゃねえよ

神谷優

年下、じゃなくていつも
優君って呼んでるじゃないですか

橘杏子

いつもは呼んでないし

橘杏子

どうしたんですか

坂田結城

来て、いいから

橘杏子

は、はい・・・?

連れてこられたのは
綺麗に整頓された本が並ぶ部屋。
テレビも何もない。
いわば書斎のような場所だろうか。

橘杏子

あ、あのどうされたんですか?

坂田結城

もう我慢できない

橘杏子

え・・・?

続く

pagetop