侍女と共に廊を歩いていると、どこからかひそひそとこちらをうかがう声が聞こえた。
見ると、それは庭園の方からのようだ。
そこには、数人の娘たちがいて、花でも愛でながらおしゃべりに興じているようだ。
新しい6人の花嫁が戴輝さまのもとに来て早10日が過ぎようとしていた。
新しい妃たちは、新しい人同士で親しくなったようだ。
あたしだけが、とり残されている。
本当は、戴輝さまも忙しくなり、あたしのもとにだけ通うというわけにもいかない中、ひとりではさみしい、新しいお友達ができたらいいと思っていた頃だった。
しかし、彼女たちにあたしと仲良くなる気はないらしい。
庭園で行われているおしゃべり会だが、今まで一度として誘われたことはなかった。