____朝。
・・・何?近いうち客が来る?
よかったじゃん、客が来て。
・・・ああ、普通の客じゃないんだ。
人外でも来んの?
・・・えっ、幽霊の方が来んの?
何で?それ警察でもできるよな?
何でうちで・・・
ああ・・・はいはい。伝えとく。
連絡事項それだけ?
分かった。
じゃあ、いってらっしゃい。
ここは大丈夫だから。
・・・ホントに大丈夫だから。
いってらっしゃい。
ホント・・・過保護だよな、親父。
____朝。
はい連絡事項ありまーす。
連絡事項?
連絡事項とか何それ珍しい
今まで連絡事項とか、なかったのに。
いやマジで、今までそんなんなかったじゃん?
どうした?
今親父この事務所にいないから、言伝。
近いうち、ここに客が来ます。
ただの客じゃない。
・・・どうしよう、嫌な予感しかしない。
で?その普通じゃない客とは?
ズバリ言おう。
みんな大好き、幽霊です。
!?
・・・!?
!!?
はい、予想通りの反応ありがとう。
い、いや、いやいやいやいや!!!
えっ、幽霊!?聞き間違いじゃないよね!?
無理無理、幽霊とかマジ無理だから!
人じゃない!
自分も人外の癖に何を言う。
幽霊、なあ・・・
ここで働くからには、仕方ないことなのかな・・・?
もう自分に言い聞かせるしかないよね。
言伝だって言ってたし、きっとオーナーが決めたことなんだろうし。
ちなみに依頼内容は、自分を殺した犯人を見つけてほしい、とのことらしい。
・・・あれ、それ僕らがやらなくてもいいよね?
むしろ警察の仕事じゃないかな、それ。
俺もそう思ってそう言ったんだがな・・・
少し気落ちした様子でそう言った佑くん。
なんというかもう、本当にお疲れ様です。
その人を殺したのが、人間じゃないんだ。
僕らはそろって絶句した。