二年生になってから二週間くらい経ったであろうか。
ヘンテコ極まりないクラスで俺はよくこうも淡々と暮らせたものである。
自分でも褒めてやりたいくらいである。
クラスの皆と一緒に過ごして、俺が慣れてしまっただって?
そんなことは天変地異ひっくり返してもありえない。
二年生になってから二週間くらい経ったであろうか。
ヘンテコ極まりないクラスで俺はよくこうも淡々と暮らせたものである。
自分でも褒めてやりたいくらいである。
クラスの皆と一緒に過ごして、俺が慣れてしまっただって?
そんなことは天変地異ひっくり返してもありえない。
今日、俺は珍しく早く学校に来てしまったので清々しく読書をたしなんでいるところである。
貴様も神聖なる神々の戦いから生き延びてきたのか・・・
こいつの名前を俺は知らない。
先生ですら知らない。
俺が噂で知っていることとすれば、こいつが中二病だということ、異名が自称、赤眼の祓術師ということぐらいである。
なんとなくではあったが、こいつが挨拶をしているのはわかった。
おはよう
我が同胞よ、大志を抱け!
お前はクラーク博士か!
クラーク殿は先に逝ってしまった・・・
我が手に及ばず申し訳ない。
そりゃ、過去の人だから、亡くなってはいるけれど。
彼は聖剣を抜いたのだが、使いこなせなかった・・
誠に残念だ・・・
クラーク博士に聖剣を抜かせるな!
そう、クラーク殿ではだめであった、そこで頼みたいことがある。
はいはい、なんでしょうか!
ぬは、ぬはははは!
気持ち悪い顔でいきなり笑うな!
我が同胞よ、聖剣を抜いてきて欲しい!
クラーク殿の亡き今、貴様しかいないのだ!
なんで俺がクラーク博士の次の候補者みたいなノリなんだよ!
神のお告げ・・・
ど~も!
神で~す!
くじをしたら長谷川拓実君に聖剣を抜いてもらうことが決まったのでよろしくね~
・・・・だそうだ
どんな神だよっ!
くじで決まるとかテキトーすぎんだろ!
しかも、めっちゃ恥ずかしそうに、演じてんじゃねえよ、こっちが恥ずかしいわ!
演じてなどいない!
乗り移っていたのだ!
ああ、そうなのか、そうですか!
さあ、抜け!!
彼は手を差し伸べた。
え?
さあ、早く!
聖剣ちっさ!
その手をよく見ると、彼の親指に、小さな小さなとげが刺さっていた。
俺は理解した。
こいつは俺にこのとげを取って欲しいがために、そう、ただそれだけのために、こんなくだらない話をしていたのである。
そうして心優しい俺は彼の聖剣を抜いた。
はあ、何だったんださっきのは・・・
そう、このクラスには変なやつしかいない、俺を除いては。
しかし内面はあーゆーやつばかりなのだが、外見はなぜか美男美女がそろっている。
zzz
例えばこいつ、エルレインなんちゃらかんちゃら13世。名前からしてやばいのはわかると思うが性格も色々やばい・・・
ふぁ~
あ・・・
寝顔見ました?
見てないよ
あ~よかった~
苺パンツ履いてたの見られてなくてー
この年でそんなの履いてるの見られるなんて恥ずかしいもんね~
というようにこいつは天然である。ただそれだけでなく、人の話をまるで聞かない、そういうやつなのだ。
苺グッド!!!
俺はこれでもお年頃の男子高校生。
目の前の美少女が苺パンツを履いていることに心の中で小さなガッツポーズをするような小さな男である。
自分で苺パンツを履いていることを言っている方が恥ずかしいと俺は思うがな。
え・・・
なんで?
なんで私が苺食べるのが好きな事をしってるの~
知らねえよ、お前が苺が好きなんて!
まさか takumi hasegawa
はストーカーなの?
ストーカーじゃねえわ!
しかも、takumi hasegawaの時めっちゃ発音いい!
え?
人間じゃないの?
人間だよ!
あ!
認めた、やっぱりストーカーなのね。
まるで人間=ストーカーみたいな解釈やめろ!
あなた、とぅとぅろって言うのね~
なんかどこかできいたことあるような・・・
とぅうううとぅううろおおおおおおおおお!!!
自分で言うのかよ!!
私、スタジオブリブリの作品好きなのよ
某人気株式会社の名を下品な効果音みたいに言うな!
そうそう最近お腹壊れてて大変なのよね~
また、話が変わったようだ
腹が痛ければ、戦は終わるっていう・・・しね!
三つ程突っ込もう!
①腹が減っては、戦はできぬだろ!
②ずいぶんと平和な解決だな!
③最後のしねって言葉なんで余白を入れたの?なんでなの?
なんで!
なんで私が苺パンツ履いてるのを知っているの?
お前が自分から言ったからだろ!!
うんうん、だよねー、私もそう思うー
zzz
寝るんかい!
まあ、寝顔のままなら可愛いんだけどな
なににやにやした顔でエロレインさんの〇〇〇を見てるんですか?
朝から物騒なものを見てしまったので最悪です・・・
エルレインだろ!
しかも、〇〇〇とか変に聞こえるからやめろや!
今日、これから学校が始まるというのにも関わらず、まるで徹夜でテスト勉強をしてきて、朝、嫌々ながらも登校をしてきたような疲労感が今の俺にはあった。