俺が入ってる部活、それは演劇部である。
しかし、そこらへんの演劇部とはわけが違う。
部員が21名。
その中に幽霊部員が16名と過半数を超えている。
さらには経験者がいない、発表するのは文化祭の時だけという、低レベルの活動内容である。
この学校は全ての生徒が部活に入らないといけないというルールが存在しており、入るだけ入って部活に顔を出さないという生徒がいる。特に演劇部は多い。
そいえば、文化祭って7月だったよな?

羽柴 恵

前置き長すぎてうざいですよ。

長谷川 拓実

お前何言ってるんだ・・・

羽柴 恵

お前だなんて嫁のように気安く呼ばないでください。

長谷川 拓実

そうだな、悪い悪い。

俺は作り笑顔で答えた。

そう、俺は今、羽柴というすごくめんどくさい女に、優しく、そう、とても優しく、どんな言葉が返ってきたとしても、様々手法使って切り抜けてきた。

長谷川 拓実

まあ、部活の説明はこんなところで。
ところで羽柴は経験あるのか?

羽柴 恵

実はまだ経験ないです。

長谷川 拓実

まあ、そうだろな。

羽柴 恵

納得するのかい!!
by長谷川多苦身風に言ってみました。

長谷川 拓実

俺のマネをしないでくれ!
しかも俺の名前、そんな悲しい漢字じゃないわ!!

羽柴 恵

初めてなので、色々教えてくださいね。

俺は今、羽柴が演劇について経験者かどうかを聞いてるはずだ。
そうだよな?俺っ!!!

とりあえず話をそらそう

長谷川 拓実

そういえば、なんで羽柴はいつもですます口調なんだ?

羽柴 恵

羽柴なんて友達のように気安く呼ばないでください。

長谷川 拓実

じゃあ俺はユーのことをなんて呼べばいいんですかねっ!!

羽柴 恵

長谷川拓実(笑)
でどうでしょうか?

長谷川 拓実

俺の名前じゃねえか!
しかも、最後に(笑)とかいれるなよ!

羽柴 恵

もうめんどくさいので何でもいいですよ(ショボン)

長谷川 拓実

落ち込んだ!

突然悲鳴があがった。

長谷川 拓実

何だ?

羽柴 恵

!!

俺と羽柴はほぼ同時に悲鳴があがったドアの方向を見た。

月島 彩佳

はっ!

こいつの名前は月島彩佳。俺と同じ二年で、幼馴染。
そして俺の唯一の友達。

長谷川 拓実

彩佳?

羽柴 恵

・・・・

月島 彩佳

赤髪、ツンデレ、美少女・・・・
おわた、おわた、おわた、わろた、おわた・・・・・

月島 彩佳

なんなのこの女、まるで拓実の理想のタイプ・・・

長谷川 拓実

なんか言ったか?

月島 彩佳

な、何にも言ってないわよっ!!

月島 彩佳

しかも、部室で二人きりで経験してるとかしてないだとか、私でもそんな話したことないのに!!

長谷川 拓実

大丈夫か、おまえ?

月島 彩佳

べ、別に何でもないしっ!

月島 彩佳

まさか、私がこっそり話を聞いてる前にもっとあんなことやこんなことを?

長谷川 拓実

大丈夫じゃねえだろ!
なにさっきから発狂してんだよ!

月島 彩佳

は、は、発狂なんて、するわけないいじゃない!

月島 彩佳

そもそも、その女誰なのよっ!!!

長谷川 拓実

ああ、ちょうどよかった、彼女は

月島 彩佳

か・か・かの・・・・

長谷川 拓実

え?

月島 彩佳

な、なるほど、大体わかったわ!
そ、そう、あなたが!
ふぇ、へー、あっそ!

羽柴 恵

はじめまして。
羽柴と言います。

月島 彩佳

そ、そう、よろしくてよ!

長谷川 拓実

お前、本当に大丈夫か?

月島 彩佳

何、私のこと心配してくれているの?

月島 彩佳

バッカじゃないの?
バッーカ、バッーカ!

長谷川 拓実

はいはい、俺はバカですよ~

俺はすんなり受け流した。

羽柴 恵

その言葉は私も同意見です。

長谷川 拓実

さようですか!

長谷川 拓実

ところで、彩佳がなんで部活来てるんだ?

月島 彩佳

なにそれ、まるで私がお邪魔虫みたいな言い方!!
ひどい(泣)

月島 彩佳

そうですか!
そうですよね!
はいはい、バイバイ!!!!

そうして彩佳はどっかにいってしまった。

羽柴 恵

・・・・

長谷川 拓実

まあ、よくわからないやつなんだ!

羽柴 恵

あなたよりとてもわかりやすい人でしたよ。

羽柴 恵

わかってないのはあなたでしょ。

長谷川 拓実

そうか?
まあ、話を戻そう。
この部活についてなにか質問はあるか?

羽柴 恵

特にはありません(笑)

長谷川 拓実

まだその流れ続いてるのかいっ!!

こうして、なんだかんだで今日の部活は終わった。
校内の案内は事前に見に来た時に把握したらしい。

そうして、俺は家へと向かった。

星空 きらり

・・・・・

長谷川 拓実

なんか今誰かに見られたような・・・・

長谷川 珠美

おかえり、お兄ちゃん!(^^)!

長谷川 拓実

ああ、ただいま。

長谷川 珠美

ねえねえ、お兄ちゃん ^^) _旦~~

長谷川 拓実

マジカワヤバス

一応言っておこう、俺はシスコンだ。

長谷川 拓実

どうした、我が妹よ。

長谷川 珠美

ドンマイだよ(=゚ω゚)ノ

長谷川 拓実

は?

長谷川 珠美

今日クラス替えだったんでしょ?(..)

長谷川 拓実

まあ、そうだな。

長谷川 珠美

お兄ちゃん、学校に行くときハイテンションだったのに、今はこんなにもローテンションだから、珠美的に心配してるんだよ?(; ・`д・´)

長谷川 拓実

大丈夫、生きてはいけるはずだ。

長谷川 珠美

私もロリショタ受けようかな?
お兄ちゃん心配だし((+_+))

長谷川 拓実

妹にそこまで心配される、俺って一体・・・

長谷川 拓実

悪いことは言わない、あそこはやめとけ。

長谷川 珠美

わかった、お兄ちゃんみたいにならないようにがんばるね('◇')ゞ

長谷川 拓実

そうだな、頑張れ(´;ω;`)」

こいつの名前は長谷川珠美。俺の妹だ。
今年受験生なのでぜひがんばってもらいたい。
俺と珠美は訳あって叔母さんと一緒に暮らしている。
叔母さんは朝から晩まで仕事のため、俺と珠美で家事やらなんやらしている。
そんな家だけど、やっぱり家は落ち着く。
今日も疲れたし早く寝るか。

pagetop