朝っぱらから電話をしてきた挙句には
早く来いだの急げだの機嫌が悪くなるのは当然だ
おはようございます
今日は随分と早いんですね
呼ばれたんですよ
朝っぱらから電話をしてきた挙句には
早く来いだの急げだの機嫌が悪くなるのは当然だ
こちらが・・・?
ドアの前にいたのは
見たことのない男の人だった
ああ、間違いねえよ
あ、あの・・・?
黒髪だった気がするんですが
カツラなんですけど
何か?
なんでちょっと
キレてるんだよ
朝から電話されたら
迷惑なんですけど?
しょうがないだろ、
俺の召使いだからな
世話係です
間違えないでください。
ふっ、仲良いんですね
結城はいつも女子と言ったら
夏子ぐらいしかつるみませんから
優、やめろ
___夏子。
その相手が誰なのか私にはまったく分からなかった
ほとんど毎日顔を合わせる癖に学校の話は
一度も聞いたことがないかもしれない。
仲がいい人が
ちゃんといるんですね
友達いないとでも
思ったか?
はい
なかなかのもんだ
この男がただのむかつく男だけでは
ないということを後々知る羽目になる。
あの男うぜえ。
優、お前は
何をしに来たんだ
やだなあ、
友達に会いに来たんですよ
でも、一つ謎が
解決しました
というと男は
珈琲を一口口に含むと帰っていった
何なんですか
あの男は・・・
気を付けろ
この言葉の意味も
後に深く思い知る運命になるのだ
へ?
潰す価値がありそうだ
この男は只者ではなかった。
忠告の意味を少しでも理解していたら
こんなことにはならなかったかもしれないのに
あー、ちょっといい?
優と呼ばれたそいつは
ある人物に電話を通してある依頼をしたのだった