当時


小学生六年生の私には友達がいた


それも沢山


クラスの殆どが友達だった


と言っても大げさじゃない


それくらい当時の私は社交的な子供だった


誰とでも友達になれる自信があった


世の中は自分中心に動いている


そんな難しい言葉は知らなかったけど、それに近いことは考えていたと思う


だって、いつだって私はクラスの中心にいた


私の周りにはいつもみんながいた


みんな私といると楽しいって言ってくれた


私もみんなといると楽しかった


色々な事を話した


色々な場所にいった


ずっと一緒だった


本当に良い思い出ばかり

だったのにな…

…私には当時、一番仲の良かった友達…ひなりって子がいました

もちろん、当時のあだ名です
と赤毛は付け加えた。

ひなりとは本当に仲が良くて、家にいる時以外はずっと一緒にいました

赤毛の発言に対して
疑問を抱いたのは私だけじゃない筈だ

ひなりとは本当に仲が良くて。本当にずっと…永遠に一緒にいられると思ってました…でも、そうはなりませんでした

ある日、いつものように学校に来て、クラスに行って、いつものように挨拶をしたんです

そうしたら

みんなは何も言いませんでした。いつもなら必ず、かえってくる筈の挨拶がその日はきませんでした

私はなんでだろう?って

だって、おかしい

きっと何かの悪戯かなって?

思いました

でも、違った

理由を話したのは

ひなり

聞いたよ?あなたはもう赤蘭家の人じゃないんでしょ?

聞いた。聞いた

お母さんと一緒に逃げたんだって

え~なんで~?

おばあちゃんのいう事を聞かなかったんだって

なんで?

え、と確かに来週には引っ越すって、お母さんに昨日聞いたけど…

だけど

ほぉーらやっぱりそうだ

なぁーんだ。じゃあもう赤蘭さんは実家に住んでないんだ

嫌われちゃったんだね?

ばっかだな~

僕知ってる!家のほうしん?に背いたって!!

何?

決まりか…あぁーあ、仲良くして損した~

……ねぇ?みんなどうしたの?なんなの?

あのさぁ?赤蘭さん。なんで今まで僕達が君と仲良くしてたか分かる?

えと…それは友達だか…

そんなわけないじゃん

え。。。、?

君みたいに自分勝手で我がままな奴と一緒にいたいわけないでしょ?

お父さんに言われてたんだ~赤蘭さんの家の娘とか仲良くしとけって

僕も

私も~

後々役に立つって言ってたしね

そうしたらこれ

ふざけてるよね~

マジさ~。あいつの痛い発言に付き合うのも疲れたよ

まぁね~。なら調度よかったじゃん?

何なのこれ





??

なんかさ、あいつ見てるとむかついてくるな

そうだね

そうだ。ねぇ?明日からさ…

ひなりの周りに


クラスのみんなが集まっていく

あれ?

なんで私

あぁ、それいいね

たのしそ~

いいね。

あそこにいないんだろう?

第十八章 私の死にたかった過去②

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