水族館をひとしきり楽しんだあと、俺たちは近くのショッピングモールへと向かった。
水族館をひとしきり楽しんだあと、俺たちは近くのショッピングモールへと向かった。
とりあえずランチしよっか!
だねー、お腹すいたよー
はい、メニュー
おう
わっ、ケーキセットあるよー!
!?
誠人は甘いものが好きだからなー
えーかわいい
うっせーよ
昼飯のあとは、色んな店を見て回ることになった。
とある雑貨屋にて、杏月が足を止める。
(うわーかっこいいー! 狼竜のフィギュアだー)
なにそれ怖ーい
うわ! めちゃかっこいいじゃねーか!
だよねっ! わかる!?
ほれ、これも良くねー?
わー! シンが使ってた斧だー! 素敵ー!
だよなー!
なぜかこいつとは趣味が合う。
あっ、あっちにもあるよー!
はいはい、そんなの買ってもゴミになるだけだから。行くよー
ちっ、下等な奴らには解んねーんだろーな
誠人、高二にしてまだ厨二の気が抜けないのかよー
るせーな! いいじゃねーか!
お、お前の好きな黄昏ピーマンあるぞ、ほれ杏月
……杏月?
杏月ちゃん!?
まいご?
ったく、またかよ
あ、誠人、待ってよー
これも素敵ー
って、痛っ!!
頭にチョップを食らわす。
勝手にウロウロすんなよ、小学生か
はう……ごめんなさい
あっ、杏月ちゃんいたんだー良かった
もう、困った子だねー、僕が手繋いであげよっかー?
いやいや、だいじょ……
ほら、行くぞ
せせせ、誠人くん……!?
ははっ、保護者役は誠人に譲るよー
じゃ涼七ちゃん、僕らも繋ごっかー
大丈夫です!
お、今回の大丈夫はOKのほうかなー?
いえ、結構です!
えー、ガードかたいねー
素の裕貴くんを見せてくれるまでダメー
涼七ちゃん……
なんか見透かされてる感じが悔しいなー、もう