~僕は駆け出し薬草師~
~僕は駆け出し薬草師~
旅の記録帳
(3)
王都 ~ ギーマの庵
『第18幕 ~ 第25幕』
〈新たな決意〉編
【あらすじ】
トーヤが作った高等治癒魔法薬と
カレンの治療によってクレアは容態が回復した。
無事に薬草師としての役目を果たしたトーヤ。
そんな彼に女王であるミューリエは
魔界一の腕を持つ薬草師のギーマへの
弟子入りを勧める。
ただし、弟子入りをすれば
王城で出会った人たちと別れなければならない。
迷った結果、彼はそのことをカレンに相談。
彼女も一緒に弟子入りをする決意をし、
そこにセーラも加わったのだった。
クレアの転移魔法で
ギーマの庵へ移動したトーヤたち。
だが、弟子入りのためのテストでギーマは
トーヤとカレンの経験不足と未熟さを見抜き、
帰れと告げた。
するとトーヤは自分の未熟さを認めた上で
もし自分の足で庵まで辿り着いたら
弟子入りさせてほしいと頼む。
ギーマはその意思を評価し、
それを認めたのだった。
こうしてトーヤたちの新たな旅が始まる……。
【行程】
常闇の森 →王都北東街道 → 王都
→ ギーマの庵 → 王都
常闇の森 ~ 王都:半日程度
王都 ~ ギーマの庵:一瞬(転移魔法を使用)
【主な登場人物】
※各項目は旅が進むに従い、
内容が変わっていきます。
あくまでもその時点での情報であり、
新たな事実が判明した場合は置き換わります。
名前:トーヤ
職業:薬草師
種族:魔族(元・下民)
性別と年齢:男/14歳
●身分制度が撤廃され、
王城で薬草師として働けるようになった。
●ギーマに弟子入りするため、
王都から旅立った。
●下民だったことで差別されることもある。
トーヤ自身も下民だったころの名残で
気弱になってしまうことも。
●トーヤを王城の薬草師に
推薦したのはデリンで、
彼が後見人も務めている。
●勇者アレスは恩人であり親友。
定期的に手紙でやり取りをしている。
●アレスを尊敬しており、
少しでも彼に近付きたいと思って
努力を重ねている。
●薬草師としてのレベルは高い。
難しい調薬も難なくこなす。
植物の知識も豊富。
●カレンは仕事上のパートナー。
ただ、初めて会った時から
優しく接してくれた彼女に
深い感謝の気持ちを持っている。
●天然ボケをかますことがある。
●腕力は並の人間と変わらない。
魔法は一切使えない。
●武器はセーラの作ったスタッフ・スリング。
トーヤ自身は『フォーチュン』と名付けた。
接近戦では護身用のナイフを使うこともある。
●戦闘経験がないので、主に回復担当。
ただし、遠距離攻撃が必要な時は主力となる。
●薬草師ならではの戦い方があると気付いた。
それによりデビルペッカーとの戦いを
切り抜けることができた。
●ギーマに落第薬草師と呼ばれてしまった。
薬草師としての未熟さを知ると同時に、
腕を磨き続けていく決意をする。
●薬草師としての心構えと自分の役割を
より意識するようになった。
名前:カレン
職業:医師(魔法医療)
種族:魔族(元・上民)
性別と年齢:女/16歳
●上民出身のお嬢様でひとりっ子。
両親は貴族。
良いモノに触れてきたおかげか、
品物を見極める眼力がある。
●医師としてのレベルは高い。
特に魔法を併用して治療する
『魔法医療』のエキスパート。
●身分で差別をすることはない。
下民だったトーヤも
初めて会った時から普通に接していた。
●トーヤの仕事上のパートナー。
彼に調薬を頼むことも多く、
その腕を誰よりも信頼している。
●トーヤにギーマへの弟子入りをするよう
後押しした。
自身もその旅についていく決心をする。
●色々な行動に点数をつけることがある。
採点は辛め?
●診察魔法で患者の容態を看る。
この魔法は病気や怪我を
正確に把握することができる。
●病気についての知識が豊富。
●薬についても詳しい。
分野によってはトーヤより上。
●攻撃魔法の中では氷系や水系が得意。
武器はレイピアで、
名工ムラサの作った『ミヤビ』を装備。
●闘気斬という剣技を使う。
集団戦で絶大な効果を発揮する。
●正義感が強く、負けず嫌い。
たまに落ち込むこともある。
●ギーマに厳しく諭され、
経験不足を強く認識することとなる。
名前:セーラ
職業:武器職人
種族:魔族(元・平民)
性別と年齢:女/
283歳(外見は16歳くらい)
●名工ムラサの孫で、自身も武器職人。
『ケトル商店』という店を経営している。
武器以外にも様々な道具の制作や
刃物研ぎもやっている。
●武器職人としての腕は
すでに師匠であるムラサを越えている。
ただし、持ち主の潜在的な力を
引き出す技だけは適わないらしい。
●武器のことになると
周りが見えなくなることがある。
ただ、普段は洞察力や観察力に優れている。
ギーマが仮病であることも見抜いた。
●戦闘では接近戦が得意で、
魔法はあまり使えない。
武器はバトルアックスを使う。
鍛冶をするせいか、
見た目以上に腕力があるようだ。
●バトルアックスを高速で振り回すことで、
小さな竜巻を生み出す技を使える。
●趣味は読書。
●たまにボケる。
天然と意図的の両方のパターンがある。
ノリは良い方。
●本音を包み隠さず喋る。
●職人だからなのか、直感に優れている。
トーヤから強い力を感じたらしいが……。
●フォーチュンの性能を
確かめたいという理由で、
トーヤたちの旅に加わった。
名前:タック(デタックル)
職業:賢者/召喚術師
種族:エルフ族
性別と年齢:男/
400歳くらい(外見は13歳くらい)
●アレスとともに魔王を倒した仲間の1人。
●伝説の勇者アレクの旅にも同行した。
聖騎士ランス、拳聖ユース、
大神官フェン、魔術師ルーンは仲間同士。
●素速い身のこなしで敵を翻弄する戦い方。
召喚魔法を中心に様々な魔法を操る。
ただし、魔法容量にやや難あり。
●様々な知識が豊富で、機転も利く。
●エルフ族の能力(夜目など)も持っている。
そこそこ強い。武器は小弓とナイフを使う。
●相変わらず、レインに振り回されている。
ただ、仲は良い。
●魔界と平界を行き来することが多い。
連絡役的な仕事をしている。
●本名はデタックルだが、
周りに身分がバレないように
タックと呼ばせている。
●常闇の森ではトレント族の魔樹と会話。
何か気になる話を聞いたらしいが……。
名前:デリン
職業:王国軍総司令
種族:魔族(元・特民)
性別と年齢:男/
不詳(外見は25歳くらい)
●前魔王時代は四天王だった。
その後、アレスの仲間となって
ともに魔王を倒した。
●ミューリエに頼まれ、
現在は王国軍総司令をしている。
忙しいがやりがいはあるとのこと。
●強力な攻撃魔法を操る。格闘術もあるっぽい。
武器は剣を使う。
●アレスは今でも特別な存在。
●トーヤの後見人をしている。
マメに面倒を見ているようだ。
名前:レイン
職業:魔法使い/女王の相談役
種族:人間
性別と年齢:女/18歳
●アレスとともに魔王を倒した仲間の1人。
●伝説の勇者アレクとともに魔王を倒した
魔術師ルーンの末裔(分家筋)。
クリスとは遠い親戚にあたる。
●様々な魔法を操る。
中でも探し物を見つける魔法が得意。
それによって関連した未来が
見えてしまうことも。
●対魔族用の『魔法剣』が奥の手。
この魔法は扱いがデリケートなため、
影響を与える金属製の武器は使わない。
●かつては『デモンキラー』の異名を持ち、
魔族を片っ端に滅していた。
その事実を知る一部の魔族は、
デリン以上に彼女を恐れているらしい。
●クレアと親しくなったことがきっかけで、
現在はミューリエの相談役として
王城で忙しく働いている。
●一国の王であるクリスを通じ、
魔界と平界(人間界)の仲立ちも務めている。
●タックとは仲が良い。
からかって遊ぶことも多いが……。
名前:ミューリエ
職業:魔界の女王/元・魔王
種族:自然の摂理に反した存在
性別と年齢:女/
300歳以上(外見は18歳くらい)
●300年前に魔王として君臨していた存在の
生まれ変わり。
勇者アレクとその末裔の勇者アレスによって
現在の姿に落ち着いている。
●魔法や剣の腕は超一流。
魔族の中で彼女に勝てる者は
今のところいない。
●魔王ノーサスを倒した今、
魔族を束ねる女王として即位した。
ほとんどの魔族は彼女に従っている。
●身分制度の撤廃など、
よりよい世界にするため奔走している。
ただし、それに反感を持っている魔族も
いるようだ。
●ギーマとは旧知の仲らしい。
トーヤに弟子入りを勧めた。
●独自のブレンド茶を楽しむのが趣味。
名前:クレア
職業:女王の秘書/使い魔
種族:魔族(元・特民)
性別と年齢:女/
不詳(外見は18歳くらい)
●ミューリエの使い魔。
現在は秘書として公務に深く関わっている。
王国を支えている1人。
●病呪で苦しんでいた。
その治療に使う薬の材料を手に入れるため、
トーヤたちは奔走した。
●転移魔法でアレスの仲間を多数救っている。
縁の下の力持ち的存在。
●ギーマとは気心が知れた仲のようだ。
●なんでもズケズケと言う性格。
ちょっと乱暴な一面も。
名前:ギーマ
職業:薬草師
種族:魔族(元・上民)
性別と年齢:男/
1000歳以上(外見は22歳くらい)
●魔界一の腕を持つ薬草師。
一般的に『ギーマ老師』と呼ばれている。
彼に作れない薬はないらしい。
●今は隠居し、魔竜山にある庵で暮らしている。
●魔法力で若い姿を維持している。
理由は個性的なファッションを
似合うようにしておきたいから。
●個性的なファッションに自信を持っている。
ただし、クレアには不評。
●ミューリエに対して敬っているような
態度が見られる。
過去に何かあった?
●トーヤたちの実力を試し、
彼らが経験不足であることを理由に
一度は弟子入りさせることを断った。
だが、トーヤの決意に心を動かされ、
王都から自分の足で庵まで
到達できたらという条件付きで
弟子入りを認めることとなった。
●セーラは職人同士ということで
気が合うようだ。