猫屋敷棗

ふぅ… 収録、お疲れさま…
これで今回のロケはおしまい…

猫屋敷棗

歴史のある町は歩くのが楽しい…
石畳の上に降り積もった空間の記憶をたどっていくような、特別な楽しさ…

猫屋敷棗

プロデューサー
…予定よりも早く終わったから、まだ帰りの新幹線まで時間あるよね?

猫屋敷棗

私、行きたいところがあるから、ここで解散して駅で集合… 単独行動禁止? ……迷子は好きでなっているわけじゃ…

猫屋敷棗

……あなたも行きたいの?
でも、観光名所に行くわけではないし、お土産を買いに行くわけでもないよ?

猫屋敷棗

……ただここからすぐ近くにある、湯豆腐がおいしいお店に行くだけ…

猫屋敷棗

…私湯豆腐が好きだって言ったら、スタッフの人が近所に美味しいお店があるって、地図書いてくれたの……

猫屋敷棗

…プロデューサーも湯豆腐食べに行く?
そう…だったら私、案内してあげる

この道をまっすぐだって……

仲居

お待たせいたしました
どうぞこちらへ…

猫屋敷棗

…庭が見えるお座敷で食事するのって初めて… このお店、ひとりで来ていたら、きっと門の前で引き返してたと思う…

猫屋敷棗

…あ、来た…!
私 調理器具では土鍋が一番好き… 蓋を取る瞬間の高揚感も薬味だと思う…

猫屋敷棗

わぁ…おいしそう、それにいいにおい…  ……え? 見とれてないで食べたら?

猫屋敷棗

…私、猫舌だから、こんなに熱いと食べられない… 冷めるまで待つから、プロデューサーは先に食べて

猫屋敷棗

…食べないの?
……私が食べられるようになるまで、待っててくれるのかな?

猫屋敷棗

…プロデューサーって なひと…
でも、どうしてかな… そばにいると気持ちが静かになる……

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