猫屋敷棗

こんばんは、プロデューサー
今は仕事の帰り?

猫屋敷棗

そう…お疲れさまです
私、マルケスに誘われたから、これからお散歩に行くところ

猫屋敷棗

……もしよかったら、プロデューサーもマルケスとお散歩行きませんか…?

猫屋敷棗

…よかった
そんなに暇じゃないって、断られるかと思ってたから…

猫屋敷棗

…マルケス、大きな道に出るから、車に気をつけて

マルケス

にゃあ

猫屋敷棗

…マルケスは私のルームメイトなの
好きなものはニボシ、嫌いなものはミントのにおい

猫屋敷棗

彼の日課は、私を連れて自分のナワバリをお散歩すること……それから、私のベッドを不当に占拠して、お昼寝すること

猫屋敷棗

…昼と夜では、見える世界が違うこと、私、マルケスから教わった… 夜の景色は、光が少ない分だけやわらかくなる

猫屋敷棗

猫と人では視点の高さも違うから…
私はマルケスに連れられて、もうひとつの世界を垣間見るようになった

猫屋敷棗

ヒトの感情やヒトとヒトとのしがらみを、マルケスは考慮しないから、彼の目を通して眺める世界は、とてもシンプルで美しい

猫屋敷棗

……でもそれが、人と人の間でも、目に見えている景色が違うことはある… 同じものを見ても、違う感想を抱くように

猫屋敷棗

今まで他の人の視界にはあまり興味がなかったし、自分がどう思われているかも、気にかけたことなかった…

猫屋敷棗

でも今は、あなたの物語に登場する猫屋敷棗という存在が、どんな姿をしていて、どんな意味を持つのか、知りたい…と思う

猫屋敷棗

それが私の物語に欠けていた、大切なピースを手に入れるための、唯一の手がかりだって感じるから…

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