もしかしたらこの人は頭がいい人かもしれない。
自信を感じる表情から僕はそう思った。
と、図書館に向かってるんだろ?
うん、貴方も?
異世界トリップは情報集め無しでは進まないからな
もしかしたらこの人は頭がいい人かもしれない。
自信を感じる表情から僕はそう思った。
良いだろう、俺も一緒に行ってやる。
俺の名前は、
皇だ!
頼んでねぇよ
何故か優時は嫌そうな顔をしてる。
すめらぎ、さん?
リクト、呼びづらいだろ。スーって呼んどけ
スー君、よろしくっ
修平の言うままにスー君って呼んじゃったけど大丈夫だったかな?
俺を呼ぶ声にはそれがどんなものだったとしても答える……
もしかしたらスー君は凄い人なのかもしれない。
余裕を感じる表情から僕はそう思った。
三人とも近づいてみて改めてこの図書館の大きさに驚いたようだ。
図書館の周りには庭園や噴水があって何の力かきらきらとしてる。
神立図書館の豪華で綺麗な扉を開くと、すぐに沢山の本棚が見えた。
僕も此所に入ったのは初めてで、その広さや壁を埋め尽くす程の本の数に圧倒される。
わー、凄い
これ、全部見てくか……?
この本の数に圧倒される僕達に一人の女の子が声をかけてきた。
私は案内人のリンス
精巧な人形のように綺麗な瞳をしたこの女の子はリンスというらしい。
お探しの本があったら呼んでください
ぁ、僕達探している本があります
これだけの本から目当てのものを探すのは大変だしちょうど良いかもしれない。
案内人のリンスに頼ってみよう。
どういった本ですか?
この世界についてわかるものと、修平のこの姿についてわかるものがあれば……
修平の姿が神様の力によるものなら、この図書館に何かヒントになるものがあるかもしれない……。
お待たせしました
リンスが去って十分後。
台車に三十冊程の本を乗せて戻ってきた。
早いな……
神の使いですから
当然だと言うようにリンスは表情を変えない。
また何かありましたら呼んでください
アイテム図鑑。
五国歴。
世界の全て。
色んな本があるね
とりあえず片っ端から読んでくか
そうだね。修平、こっちで一緒に読も
本を手にとって近くにあった大きな木製の机で読み始める。
この世界の歴史か……