この世界は遥か昔、ある神によって創られた。
その神はたった一人の王を選び自分の力を分け与え、この世界を一つにしようとした。
しかし、ただ一人神に選ばれた人であって人でなくなってしまった王は、寂しさのあまり自分に仕える五人の人間に自分と同等の力を与え世界を六つの国に分けた。

緋の国。
蒼の国。
貴の国。
碧の国。
白の国。
黒の国。

国と民を与えられた五人の王がそれぞれ自分の思う立派な国をつくるために努力を惜しまなかったことで、六つの平和な国ができ世界の平和は保たれた。
それによって神に選ばれた王は自分の選択は正しかったんだと安堵し、その考えのまま生涯を終えた。

世界が変わったのは、一人目の王が亡くなってから数年後のことだ……。

リクト

此処までしか書いてない……

修平

今はどうなってんだろうな

リクト

僕はこの世界には五つしか国がないって聞いたけどな……


前に仕事で外の町へ行ったとき知る会った人が確かそう言ってた。
昔の本だからかな。

優時

おいっ、修平っ!

修平

なんだ?

リクト

どうしたんだろ

慌てたように大きな声を出した優時。
どうしたんだろ?
顔を向けてみるが傍にいるスー君と手元の本をじっと見ていてどうしたのかわからない。

リクト

優時?

優時

これ見てみろよ

リクト

あ、修平だ

これはどういうことだ……


優時に言われるまま手元の本を見てみると、そこには修平の写真、正確には灰色で縞柄の狼の写真がのっていた。






ゼブラウルフ。
呪われたアイテムの一つ。
一度装備されるとクリア後まで解除することはできないが、他の呪われたアイテムと違い神の独断で強制的に装備される。
このアイテムが装備された時点で職業はぬいぐるみマスターとなり、以降職業の変更はできない。






リクト

ぬいぐるみ、マスター?

優時

なんだそれ……

職業は、ゲームでよくある騎士とか魔法使いと同じものなのか?

優時

あぁ、みたいだな。
他のアイテム説明見てみるとそんな言葉ちょいちょい出てたから

リクト

職業は城に行けば貰えるよ?

優時

リクトは知ってんのかっ?

リクト

う、うん。
僕は今職人系の職業でぬいぐるみ職人なんだ。
他にも商人さんとか狩人さんとか薬師さんとか……

優時

本当に仕事って感じだな

リクト

騎士とか魔法使いは見たことないな、資料にはのってたけど……


別に何かと戦うこともないしな。
確かに町から出ればモンスターがいるけ神様の加護を受けた道には出ないし……。






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