入ってきた男達は見知らぬ男達だった。

彼らは俺達を見ると、こちらに向かってくる。

大きな音がした。

フィリアが窓を開いた音だ。

その場のノリでレイトも逃走しようとした。だが、

そう次々と言うガラの悪い男達。

そこでレイトが、

レイトが不思議そうに声を上げていたが俺はすぐさまフィリアを見た。

フィリアがニコっと笑って誤魔化した。

これは貴方の追っ手じゃないですかと俺は思ったわけですが、

フィリアがそう言って笑ってごまかすが、俺達はそうはいかない。

窓から出て逃げ出すけれど気づけば追っ手が少し増えている。

どこか逃げる場所はないかと俺が思っているとそこでレイトが、

筋肉質な体格なせいもあってか彼らの走る速度が速い。

そこでフィリアが箒を取り出した。

フィリアがそう告げると同時に俺とレイトの襟首を掴み、

フィリアがそう叫ぶと同時に俺達はそのまま空高く飛び上がったのだった。

襟首を掴まれて首がしまるのをなんとかしながら俺達は空を飛んでいた。

フィリアの楽しそうな声を聞きながら、俺は大丈夫、大丈夫、大丈夫と真っ青になりながら心の中で呟いた。

直ぐ側にいるレイトは既に気絶したようで、真っ青な顔で沈黙している。
俺も早く気絶したかった。

切なく思っているとそこでフィリアの笑い声が聞こえる。

気絶はしていないがこれ以上何かされるのもあれだったので俺は気絶していることにした。

沈黙こそ素晴らしい。

そこで唐突に動きが止まる。

軽く振り回されて俺は起きたふりをした。

レイトがはっと目を覚ます。

もしや俺と同じように寝たふりをしたのではと疑うも、この焦った様子だと本当に気絶していたとしか考えられない。

そこで俺は周りを見回した。

レイトの家も貴族の家でこの町で一番大きな家に住んでいる。

門と屋敷の間はそこそこ歩かないといけないのでその範囲を歩くだけでも十分に運動になりそうな距離があり、噴水二つに芝と花が一面に植えられている。

以前きた時と何も変わらない。

この白く大きな屋敷の奥にはバラ園も有る。と、そこで、

そんな女性の声が聞こえたのだった。

その女性が誰なのかを俺は知っていた。

あいかわらず微笑むレイトの母だが、今ちらっといった言葉に俺は不信感を抱く。

だが現状ではあれから逃げるにはここが一番だったのだ。

そこでレイトの母親がフィリアに気付いたらしい。

ジーっとフィリアを見てから、

フィリアがそう答えるとレイトの母が瞳を瞬かせて、

無言でレイトの母親が俺を見た。

視線がジクジクととても痛かったけれど俺は気づかなかったふりをして頷き、けれど今はここに少しの間置いて欲しかったので、

別に女体化したいわけではないけれど、今は安全な場所で作戦会議が出来るような場所がほしい。

更に付け加えるなら俺は眠かった。

だって逃げるので必死で全然眠っていない。

それにレイトの母親はニヤァと笑っていたように感じたが、

そんな風にレイトの母が言うのをを聞きつつ俺は、もしや睡眠薬やしびれ薬入りなのかと思う。

とりあえずはそれに対する対策をしておこうと俺は決めてから、

そう、フィリアが肩をすくめたのだった。