夜
夜
何時ものように継父たちはどっかへ出かけており、森の仲間を呼んで作戦会議が行われていた。
来たな
窓を突く一羽の白い鳩。
魔法使いの遣いだな。
その足には丸められた紙が括りつけてある。
これを読めって事か。
うっ
親友の顔色が途端悪くなる。
どうした? 親友
な、何か嫌な奴の匂いが
……あー。
あいつ、鼠好物とか言ってたな。
って事は、ここにいる面子の家族を捕らえて食っている可能性もある訳か。
……話すべきか?
いや、黙っておこう。
親友の事だ。例えそれが天敵が与えた作戦だとしても、俺の為になるのなら頷く。
下手な情報を与えない方が親友の心も軽いってもんだ。
もしも魔法使いが親友たちに手を出すようなら、容赦しねえけどな。
今は作戦の事に集中しよう。
えーと、何々?
手紙には作戦の内容が詳細に記されていた。
それは親友が以前話した内容に似たものであり、俺があいつに話したからこそ提案された内容だった。
荒唐無稽な作戦。だが、魔法の力があれば何でも出来る。
くくく……今に見ていろよ
笑いが止まらない。
まさかあいつらも、俺がこんな作戦で場をかき乱すとは思わないだろう。
作戦実行は明日の夕方、あいつらが舞踏会に出かけてすぐに開始だ。
せいぜいそれまで束の間の平和を楽しんでいるが良いさ。
名付けてオペレーション・シンデレラ……復讐の、時は来た!