何時ものように継父たちはどっかへ出かけており、森の仲間を呼んで作戦会議が行われていた。

シンデレラ

来たな

 窓を突く一羽の白い鳩。

 魔法使いの遣いだな。

 その足には丸められた紙が括りつけてある。

 これを読めって事か。

ネズミ

うっ

 親友の顔色が途端悪くなる。

シンデレラ

どうした? 親友

ネズミ

な、何か嫌な奴の匂いが

 ……あー。

 あいつ、鼠好物とか言ってたな。

 って事は、ここにいる面子の家族を捕らえて食っている可能性もある訳か。

 ……話すべきか?

 いや、黙っておこう。

 親友の事だ。例えそれが天敵が与えた作戦だとしても、俺の為になるのなら頷く。

 下手な情報を与えない方が親友の心も軽いってもんだ。

 もしも魔法使いが親友たちに手を出すようなら、容赦しねえけどな。

 今は作戦の事に集中しよう。

シンデレラ

えーと、何々?

 手紙には作戦の内容が詳細に記されていた。

 それは親友が以前話した内容に似たものであり、俺があいつに話したからこそ提案された内容だった。

 荒唐無稽な作戦。だが、魔法の力があれば何でも出来る。

シンデレラ

くくく……今に見ていろよ

 笑いが止まらない。

 まさかあいつらも、俺がこんな作戦で場をかき乱すとは思わないだろう。

 作戦実行は明日の夕方、あいつらが舞踏会に出かけてすぐに開始だ。

 せいぜいそれまで束の間の平和を楽しんでいるが良いさ。

シンデレラ

名付けてオペレーション・シンデレラ……復讐の、時は来た!

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