俺は横に置いていた相棒を持って立ち上がり、華麗なステップを決めて宣言する。
始めるって、まさか
おうよ
俺は横に置いていた相棒を持って立ち上がり、華麗なステップを決めて宣言する。
仲間を呼べい! 夜の作戦会議の始まりだ
あ、あはは……またやるの?
ったりめえよぅっ!
わ、分かったよ。それじゃあ少し待っててね
そう言って親友は鼠の姿に戻り森の方へ向かう。
裏庭の向こう側に広がる森を見ていると、そこから無数の影が舞い戻って来た。
ただいまー。皆連れて来たよー
お帰りい! お前ら、元気だったか!
ちゅー!
親友が引き連れて来た鼠たちが元気に挨拶を返して来る。
流石我が軍勢! 士気十分のようだな!
毎晩のように行っているこの作戦会議。鼠の言葉は分からないので親友が翻訳してくれている。
即ち、この会議はこの総勢百の頭が合わさって成り立っていると言えよう!
例の偽酒もこいつらとの作戦の賜物だ。
あいつらに復讐するため、もっと大きな作戦を企てたいが、これが中々決まらずに難航している。
作戦会議が始まって三十分が経過した。
あれじゃない、これじゃないと今日も難航している。
あっ、そう言えば
どうした親友? 何か良い案でも思いついたのか?
えーっとね、案では無いんだけど。今度この国で舞踏会が開かれるのを思い出して
ほう
舞踏会。
貴族たちの社交場。
要するに美味いもん食って綺麗所とダンスする場所だな。
そういや継父たちもそんな話してたっけかなぁ。