翌日、私たちは昼間に広場で
いつものように興行をした。
そのあとで、
依頼を受けた王族のお屋敷へ出かける
準備をする。
私は自分の楽器の手入れ。
それが終わったら、
アルベルトやアーシャの手伝いをする予定だ。
今回はそれなりにお代をいただいているので、
いつもよりたくさんの人形や舞台背景を使う
特別プログラムとなっている。
つまり持っていかなければならないものも
多くなるので、
みんなで荷車に積み込む手伝いをしないと
約束の時間に間に合わなくなってしまう。
――そして特別プログラムということは、
私の演奏する曲が増えるということでもある。
かなり気を引き締めていかないといけない。
座長やアルベルトの顔に
泥を塗るわけにはいかないもん。