起きなさい! ウン○コ野郎

ちょ、伏字にできてないよ!

 ギルドバトル後、黒の魔術師との一波乱があり、緊張とストレスでお疲れの僕ら。
 夕食もろくにとらず、各々ホテルの自室で休んでいたところ、ラファエルが急に僕を揺すり起こしてきたのだ。

にゃ(ついてきなさい)

 ラファエルはアゴで指図するように僕を誘導する。

どうしたんすか?

……

無視ですね! ありがとうございます!

 連れてこられた先は、城へと続く道。

 そこには見慣れた人影があった。

あれ? シェリーとレオン……?

にゃ(夜中にシェリーがレオンを連れて出ていくのを見かけて、追ってみたのよ)

さっきシェリー元気なかったもんね

 レオンが狼竜に変身した。
 その上に乗っかるシェリー。

にゃ(夜の散歩飛行にしては重装備すぎるわ)

 僕らは駆け出した。

シェリー!

わっ! 拓雄さん!

 同時に飛び立つ狼竜。

 僕は狼竜の尻尾に必死で掴まり、僕のズボンにラファエルが捕まる。

落ちるー! 死ぬー!!

掴まって!

 シェリーの手に引き上げられる僕。

助かったー

拓雄さん……お尻が

わわわ、ごめん!

にゃ(無様ね)

ラファエル様がズラしたんでしょうが

 僕らは狼竜の背に乗り、空を飛んでいる。

で、どこに行くつもりだったの?

獣人族の村……

なんで! 一人じゃ危ないよ!

あたしもみんなのために何か出来るってとこを見せたいの!

だからって……無茶だよ

レオンたんも早く行きたいって……寂しいんだよ記憶がないのも

そうかもだけど……怖い

お願い、行かせて

怖い

いてっ!

にゃ(貴方を連れてきた私が馬鹿だったわ)

んなこと言ったって……じゃあ三人で行けば?

にゃ(はぁぁぁ……)

猫がため息とか!

にゃ(四章にもなってまだそんなクズだとか……作者には本当に失望したわ)

……?

にゃ(とりあえず今降ろしてあげる)

 そう言ってラファエルは僕にファイアボールを向ける。

危ない! 危ないよ!!

にゃ(落ちなさい。きっと画面の向こうの人もそれを望んでいるわ)

 シェリーの両肩を掴む僕。

わかったよ……僕も付いていく、でも危なかったらすぐ戻る! いいね!?

かしこまりましたわ

 そして僕らは、獣人族がいるという北の島を目指した。

 その島は割と近く、夜も更けきる前に空から小さな島の灯りを見つけ、僕らは舞い降りた。

 すると、僕らの方へ駆け寄ってくる人影が。

レオンちゃん……?

レオン!!

レオンくん!

え?

レオン、モテモテだなー

じゅ、獣人族、きゃわたん……!

てゆーかここ、本当にレオンの故郷だったってこと?

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