僕らは竜の背に乗り、イルラン国領へ渡った。
イルラン国領の港街に着く頃には、レオンの変身も解け朝になっていた。
おいしそー！！
僕らは竜の背に乗り、イルラン国領へ渡った。
イルラン国領の港街に着く頃には、レオンの変身も解け朝になっていた。
おいおい！ この魚なんてゆんだ！？
それはサーモン
この果物は！？
それはアッポー
さすが、クレア。博識だね
……ん
クレアは眼鏡クイッして、誇らしげな顔をする。
この街はエルフ族が多いねー
ええ。このイルラン国は……
あー！ ダメだよレオン！！
グルルルル！ 待て待てー
にゃ(もう。近づかないで。焼き狼にするわよ)
レオンはラファエル様とじゃれあっている。
はーい、とりあえず朝ごはんにしよっか。みんな何か嫌いなものはあるかな？
レオンを除くと、一番年下のヒーチが一番しっかりしているうちのギルド。
ちなみにシンとシェリーは僕と同い歳だ。
俺、肉ならなんでもいいぞ！
あたしはスイーツがあるとこ希望！
ならあそこのカフェがいいわ
クレアさんは来たことあるんですか？
ええ
意味深な微笑。
あまり多くを喋らないので謎が多い人だ。
とりあえず僕らは、クレアおすすめのカフェでモーニングをとる。
まずは、レオンと魔術師がいたってところへ行ってみてーんだ
けれど見つけたところで、このメンバーで勝てるのかしら？
無理
ですよねー
ならよ、強い奴、仲間にしよーぜ！
ふむ。ならギルドバトルに出る？
なにそれおもしろそう！
バトル！？
聞いたことがあるわ！ ギルドの対抗戦ね！ こないだお城に観覧招待が来てたわよ。なるほど、そこなら強い人を見つけられるわ！
もうすぐ開催のはず
クレアによると、この国では年一回ギルドバトルというものがあるらしい。
戦闘ギルドは戦いで、商人ギルドは利益などを競って、ランク付けされているそうだ。
おもしろそうじゃねーか！ 俺たちも参加しよーぜ！
僕は見学しとくね！
ばーか、拓雄も出るに決まってんじゃねーか！
ですよね……
そして僕らはギルドバトルの申し込みと参加のために、仮眠をとった後、首都イルランへ向かうことにした。
——道中。
ギルドバトルってどんなことをするの？
殺し合い
おつかれしたー！
ではなくて
おい！期待させんな！
期待すんな！
ダンジョン最奥の部屋に水晶があって、それを破壊できたギルドが勝利
ただ、ルールがあるの
ルール？
まず、水晶は三回破壊しないといけない
そして一回破壊したあと、水晶が元の状態に復元されるまで触れたら失格
あと、復元にかかる時間は約二十分
なんでそんなウェイトタイムを作るのかしら？
そこがポイント。つまりその二十分の間に他ギルドを始末してもいいし、隠れて最後の一回だけを狙いに行ってもいい
なるほど、本当の意味で実力のあるギルドが勝利できる仕組みってわけか
つまり俺が一番乗りして三連撃を与えれば勝ちってことだな！
いやいや、聞いてました？ 水晶復活まで二十分は触れたらダメって
そうなのか？
お馬鹿なシンのせいで、負ける気しかしないわ……
ま、とりあえず全員やっつければいいんだろ？
あは……はあ
そして僕らはイルラン国首都へと着いた。
