ガラの悪い男に捕まり、ヒーチと僕は魔王のもとへと連れて行かれていた。
がはははは!
ガラの悪い男に捕まり、ヒーチと僕は魔王のもとへと連れて行かれていた。
おお、まだ残りがいたか! でかしたぞ! みな、我の奴隷じゃ! 牢にぶち込んでおけ!
へい!
牢屋へ連れていかれた僕たちは、そこでエルフ家族と再会する。
お母さん!
ヒーチはヒーチママと抱き合う。
おお……ヒーチ。
それに拓雄さん、あなたまで
これからどうなるのかな……?
わからないわ。けれど、魔王は残虐な奴と聞いてる。死ぬまで働かされるか、最悪あいつらのエサに
お母さん……
しっ、誰か来るわ!
そこへ再び魔王と呼ばれる女が現れた。
美人だが、悪そうな顔をしているなあ。
よう、奴隷ども。こないだ我の召使いを思わず殺してしまってのう。新しいのをこの中から選ぶ
ひいっ
そして魔王は僕の前に立ち止まり、言い放った。
こいつ! この人族の男に決まりじゃ!
おお、さすが魔王様はイケメン好き……いえ、お目が高いですな!
まじ?
前任は思わず殺したとか言わなかった?
やばいんじゃないですか?
この人は、関係ないよ! たまたま通りがかっただけだよ!
ヒーチのその言葉に反応して、魔王はつぶやいた。
おい、この小娘を黙らせろ
へい!
男はヒーチの腹に蹴りをいれた。
ぐっ!
うずくまるヒーチ。
やべえよ。
なんだよこの世界。
女の子にまで手あげやがって。
作者死んだらいいのに。
ぼ、ぼくが召使いになるから……何でもしますから止めてください!
あたりまえじゃ、何を言っとるんだこの男は。
とりあえず我の部屋へ連れてこい
ガラの悪い男はまたヘイと勢いよく返事をして、僕の首根っこをつかむ。
拓くん!
ななな、なんとか、してみるよ……
こうして、残虐魔王とイケメンな僕の捕虜日記が始まった。