高校生になる頃、




あたしの心は強固な壁を築いていた。








おはよー

あたし

あ、おはよ…。



無碍に他人を突っぱねても、


周りは介入しようとするのを


学んでいたあたしは


適度なバランスで


周りと距離を取ることにより


他人から意識されないようにし、


間接的に介入を拒み続けてきた。












そんな時、みっちゃんと出会った。





後期から君らの仲間になる小野さんだ。

こんにちは。
小野 美知香っていいます。

よろしくお願いします。

えっと小野さんの席は……

佐藤さんの隣ですね。

あたし

うげ……。
せっかく隣に誰も居なかったのに。

こんにちは。小野 美知香です。
お名前聞いていいですか?

あたし

…あ、こんにちわ…。
佐藤 理津子です。

あたし

可愛い娘だね。
きっとみんなに好かれるんだろうね。














この娘も他の人と同じだろう。


いつもどおりにやり過ごそう。





最初は、そう思ってた。

















* * *







おねえちゃん

ごちそうさまー。

あたし

あれ?おねえちゃん、もう食べないの?

おねえちゃん

ちょっと〆切が近くてねー。
食べ過ぎると眠くなるからさ。

あたし

大変だね……。

おねえちゃん

餃子は理津子が全部食べな。
アンタ好きでしょ。

じゃあね。

あたし

んー……。
確かに餃子は大好きだけどさぁ…。
寝る前に2人前は多いなぁ……。

あたし

……レムはお腹減るのかな……?


























あたし

……うぅ……夜は冷え込むようになってきたなぁ……。






レム

……






あたし

……いたいた。
ちゃんといい子にしてるみたいね。






レム

……

レム

ヴゥゥゥゥン

あたし

………

レム

ドウシタノ?

あたし

……これ、……食べる?

レム

ギョウザ!?

あたし

無理なら別にいいけど……。

レム

ワァイ! ボク ギョウザ ダイスキ!

あたし

……変な粗大ごみ……。

レム

モグモグ パクパク

あたし

レムはいつもお腹へったらどうしてるの?

レム

……オナカ ヘル… ッテ ナニ?

あたし

アンタ、お腹へってて餃子食べてるんじゃないの?

レム

ギョウザハ ダイスキ。
デモ オナカ ヘル ハ 
ワカラナイ…

あたし

そもそも、レムって
機械なのかな……?
生き物なのかな……?

レム

……ゴメンナサイ

あたし

……あやまんなくていいよ。
レムが普通じゃないのはわかってるから。

レム

……フツウジャ ナイ…

レム

ガーーーン!

あたし

あ、今まで普通だと思ってたのかな……。

あたし

ゴメンゴメン。

あたし

ずっとしゃがませてるの、かわいそうかな……

あたし

…ね。

レム

ドウシタノ?

あたし

さっきはしゃがんでてって言ったけどさ……。

あたし

折角だからさ、泥棒とか来たらウチの門を守ってよ。

レム

マカセテ!
モン ヲ マモルノ ダイスキ!!








門番の門番さん

あたし

……じゃあ……

おやすみ。

レム

オヤスミー!

























レムはおねえちゃんの次に安心できる。











なんか、ホッとする。































そういう人、




この前までもう一人居たけど……。

























あたし

うあぁぁぁ!
ドラマ見逃したぁ!!!
録画もしてない!!!
























つづく






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