あたしの両親は







あたしが小学校に入る前に







交通事故で他界した。











幸い両親が保険金を掛けてくれていたので







路頭に迷うことはなかったし、







家の事は10歳上のおねえちゃんが







全部やってくれたから







それなりにフツーに生活することはできた。














だから喧嘩はするけど、







おねえちゃんにはすごく感謝してる。























けど・・・














同い年ぐらいの子みたいな生き方は








私にはできなかった。














誰かを家に呼ぶのも嫌だし、








誰かの家に呼ばれるのはもっと嫌。


















あたしは







なるべく人に関わらないようにしてきた。




























































あたし

・・・あー・・・
なんで今こんな事
思い出してんだろ・・・

レム

ちんまり

あたし

・・・これだけ小さければ、
走って逃げ切れそうね・・・。
でも・・・。

あたし

・・・

レム

・・・

あたし

・・・

レム

・・・

あたし

かえろっか?

レム

・・・ウン!

あたし

一人ぼっちってツライもんね・・・

あたし

それに、この子なんか憎めないし

あたし

・・・まあ、このサイズなら家の中にも入れられるし、入れてやるか・・・

あたし

あー・・・
おねえちゃんになんて言お…。
今朝喧嘩したばっかだし、
小さいから黙ってよかな…。

あたし

・・・ん?

あたし

・・・

レム

でかでか

あたし

・・・

レム

・・・?

あたし

なんでアンタ元の大きさに戻ってんのさ!?

レム

エ? アア…

あたし

せっかく、アタシが郷愁に浸りながらも、家の中に入れられるとか考えてたのに無駄じゃない!

レム

ダイジョウブ。 ボクハ イツデモ
モンノ マエニ イルカラ。

あたし

そういう問題じゃない!てか、家の前は目立つわ!

レム

ホラ ツイタヨ!

あたし

うー・・・!

あたし

アンタ、なんとかさっきぐらいの大きさになれないの!?

レム

エット…
ジブン デハ ナレナイ

レム

ソレニ ボクノ ミタメ カワルノ
キミニ トッテ ワルイコト・・・

レム

ダカラ ボク チイサク ナリタクナイ

あたし

アタシ的にはおっきい方が
色々困るんだけどなぁ・・・。

あたし

わかったわよ。
じゃあ、門の所にいていいけど
なるべく敷地内でしゃがんでてよ。

あたし

それなら粗大ごみに見えるからさ。

レム

ワカッタ!











門の中の門番さん
















あたし

ただ・・・

あたし

ハッ!

あたし

いまぁ・・・

おねえちゃん

あら、おかえり。

あたし

〜〜〜・・・!!

おねえちゃん

冷蔵庫に箱アイスあるから食べな。
お腹すいたでしょ。

あたし

〜〜〜〜〜〜・・・うん・・。












喧嘩をした後でも




おねえちゃんはいつも変わらず優しい。












喧嘩と言っても




いつもあたしが一方的に




突っかかるだけだけど・・・。













怒ってゴメンナサイ、




おねえちゃん。



















いつも素直になれなくて





ゴメンナサイ。





























おねえちゃん

クシュン、クシュン!!!

おねえちゃん

あー・・・誰か悪い噂してるなー

























あたし

アイス、バニラしか無い!
おねえちゃん、
チョコ全部食べたなぁ!




































つづく





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