でさ、あの時の三井君たらさ、

ふふ、ふふふ……

エイミ

恵さん

あ! エイミさんだ。こんにちは!

エイミ

佳奈様。こんにちは。いつも恵さんと仲良くしてくれてありがとうございます。

なんでエイミさんがここにいるのでしょうか。

エイミ

お買い物に行く途中ですが。

あ、そうなの……そうだ。あたしも欲しいのあるんだった。一緒に行くわ。 佳奈ちゃん、バイバイ。

うん、またあしたね。

あは。エイミさんたらめぐちゃんのお母さんみたいなんだから。

エイミ

佳奈様とは仲がよろしいんですね。

まあね。中学からの付き合いだし。

ねえエイミさん。あなたには、たくさんの人のうちで、この人は他の人と違うっていう関係はあるのかしら。

エイミ

友好的に振る舞う方には友好的に、攻撃してくる方には抵抗するようにプログラムされておりますが。

それってつまり、受け身ってことよね。それで友好的だったとして、果たして友達って言えるのか――ちょっと考えちゃう。

ま、あたしも偉そうなこと言えないんだけどさ。受け身じゃなく、この人とこういう風に関わりたい――そんなふうに思えたらな。

エイミ

エイミは恵さんのお世話を任されていますので。恵さんのことなら自主的に、常に考えています。恵さんがお休みの時も。お風呂の時も。

怖いジャン……

それそれ。それだって、その人に尽くすっていう一方通行の線じゃない。そんなのがまともな関係性なのかしら――

……わたしの、心の持ちようなんだろうな。その関係を友達って思うのか、従属って思うのか。

エイミ

尽くされるのに飽きましたら、逆の趣向を試しましょうか。ドSモードも搭載していますが。

やめて。やめて。

04 友達:他の人とは違う、あたしにとって大事な人

facebook twitter
pagetop