今どきの子供は
その1

オートロックのマンションで

オートロックのマンションの出入り口でのことです。

横っちょの勝手口のようなドアにも鍵が付いていて、私はここから大きな荷物を持って、入ろうとしていました。

↑こんな感じでもうちょっと網網で内側が見えるドア。

私はまだ組み立てていないカラーボックスと、そのカラーボックスにちょうど入るサイズの籠を二つほど持っていました。

持てない重さではないが、重いしかさばる。
それを全て左手で持ち、右手で鍵を開けて、

苦労してこれくらいドアを開けました。

すると、

待って待って待って~!

というけたましい子供の声。
振り返ると見たこともない子供。

という足音と共にそれがこっちにやってくる。

荷物が大きくて身動きが取れなかった私はそのまま待つ形になってしまいました。

すると、

と私が開けたドアから入って行きました。

私はドアマンか?

佳純

これは注意をしないといけない。

面倒くさいことなので、あまりやりたくはなかったのですが、あまりのことで私の頭には血が上ってしまいました。

とりあえず、私も中に入ります。

この時、その子の後ろから入ってきたご婦人もいらっしゃいました。
その子のお祖母さんかもしれないということは考えに及びませんでした。

とにかく

っと来ていたことは確かです。

佳純

あのねえ、荷物を持っている人にドアを開けさせて入るなんておかしいでしょ?

そもそもそれ以前に、セキュリティの問題があります。

なんでオートロックなのかというと、不審者が今のように入ってきたらいけないからなのです。

そんなことは、このちまいジャリに言ったところで伝わりません。
だから、もっとそれ以前の、人としてのマナーについてを教えねばと思いました。

すると、「ごめんなさい」を言うわけでもなく、

ぽかーん

としていました。

ジャリが固まっていたので、しかたがなくエレベーターに続くドアを、大量の荷物を持ったままの私が開けました。

するとまた

と、そのジャリはドアを通って行きました。

佳純

ちょっと!
今の話、
聞いてた?!

コントじゃねえんだよ!

悪いことをしたと思っていないようでした。

そのジャリはあっけらかんとした態度で、後から来たご婦人と三人でエレベーターに乗りました。
そして、ジャリは先に一人で降りたのです。

佳純

このご婦人の孫とかじゃなかったのか?
あんな子供を一人でどこに行かせていたのか?

佳純

いまどきの親は、子供にロクな躾もできないのか?

そんなことを思いつつ、

佳純

何なんでしょうね、最近の子供は……。

と、面識のないご婦人に話しかけてしまっていました。

てっきり共感してもらえると思っていたら、

お子さんじゃないんですか?

その言葉を聞いて、またプチっと来てしまいました。

佳純

初めて見た子ですよ!
全然知らない人にドア開けさせて通って行ったんですよ!

すぐにしまったと思いました……。

佳純

すみません……。

いえ……。

気まずかったです……。

近年、こういう子供が増えてきた気がします。

怒られても、それがどうしてなのかわからず、何度も同じことをくりかえします。

自分で物を考えないのかもしれません。
考えたとしても、もっと利己的でどうしようもないことなのかもしれません。

どういう教育をすれば、あんな子供になってしまうのでしょうか?







ただ、それよりも、子持ちだと思われた方がショックだったかもしれません………………。

pagetop