さわやかな日曜日…。

本間マコト

今日はびゅーちふぉー・さんでーやね~。高円寺くん

高円寺コウジ

そっすねー。田中星児っすね~

本間マコト

こんな日は家の中でボーっとするに限るね

高円寺コウジ

そっすね~

波ナミコ

全くふたりとも…

本間マコト

ところで高円寺くん。ここにきて3週間弱になるけど、親御さん心配してないの?

高円寺コウジ

僕、親いないんすよねー

本間マコト

あ…

波ナミコ

複雑なのね…

本間マコト

なんかごめんよ

高円寺コウジ

いやいいんです。気にしないでください

本間マコト

ずっとひとり?

高円寺コウジ

いえ、じっちゃんとばっちゃんに育てられました

本間マコト

そうか…。じゃあ余計に帰ってあげた方がいいんじゃないか?

高円寺コウジ

うーん。でもお金ないし…

本間マコト

交通費ぐらい出してあげるさ!俺と君との仲だろ!

高円寺コウジ

本間博士…

本間マコト

倍づけで返してくれればいいからさ!

高円寺コウジ

本間マコト

冗談だよ。帰ってやんなさい

高円寺コウジ

ありがとうございます…。本間博士、ナミコさん、お世話になりました

波ナミコ

またいつでも遊びに来てください

本間マコト

そうだぞ。まだ超能力のテスト終わってないからな

高円寺コウジ

分かってますよ!じゃあまた逢う日まで

本間マコト

尾崎紀世彦~!

高円寺コウジ

本間博士…。交通費ありがとう…

高円寺コウジ

でも実家は方向分かるし、瞬間移動できるのよね~

高円寺コウジ

臨時収入だ!じっちゃん、ばっちゃんにお土産買って帰ろう


そんなこんなで高円寺家…。

高円寺コウジ

ただいま!

ばっちゃん

あらコウジおかえんなさい

じっちゃん

まったくどこいってたんだ!心配したぞ!

高円寺コウジ

ごめんごめん。ちょっと本気山(マジガチリアル研究所のある山)に

ばっちゃん

…!?

じっちゃん

本気山だと…

高円寺コウジ

どうかしたの

じっちゃん

…やはりおまえはあの場所に導かれる運命なのか

高円寺コウジ

え。どういうこと

じっちゃん

コウジ。おまえ、よわいはいくつになった

高円寺コウジ

んーと、17歳かな

じっちゃん

じっちゃん

おまえに伝えておかないといけないことがある

ばっちゃん

ちょっとおじいさん…!

高円寺コウジ

…!?

じっちゃん

…おまえは、本気山で拾った子供なんだ!

高円寺コウジ

な、なんだって…!?

じっちゃん

今まで、お前の親は、お前が小さいころに死んだと言ってきたが、違う

じっちゃん

おまえと私たちに血のつながりはない…

高円寺コウジ

そんな…。俺は信じないぞ!じっちゃんもばっちゃんも、純日本人だって言ってたじゃないか!

じっちゃん

すまない…。コウジ。許してくれ

高円寺コウジ

信じてたのに…!

ばっちゃん

ああ。コウジ!

高円寺コウジ

うそだあああ。うわあああああ

じっちゃん

待ちなさい!コウジ!!


衝撃の事実を知らされた高円寺。

行くあてもなく、ふらふらとさまよい瞬間移動していると、

気付けば、マジガチリアル研究所へ戻ってしまっていた。

波ナミコ

あれ?高円寺さん!?

本間マコト

君、実家に戻ったんじゃ…

高円寺コウジ

僕は捨て子だったんだ…

本間マコト

え…?

高円寺コウジ

僕は、じっちゃん、ばっちゃんと血のつながりもない赤の他人だったんだ…!

本間マコト

ちょっと高円寺くん。落ち着きたまえ

高円寺コウジ

うわあああああ

本間マコト

あ!どこへ行く

高円寺は一人になりたくて、外へ飛び出した。

向かったのは、そう。あの不思議な扉の部屋だ。

高円寺コウジ

僕はひとりだ…

高円寺コウジ

まぢ ⊃ ら レヽ …

高円寺コウジ

ふて寝しよ…

おい高円寺

高円寺コウジ

だれだ!

だれでもよかろう。そんなに血の繋がりが大事か

高円寺コウジ

うるせえ…!おまえに何がわかる…

おまえのじっちゃん、ばっちゃんは、お前のことを我が子のように育てた

高円寺コウジ

確かに家は貧乏だったが、不自由に思ったことはないはずだ。そうだろ?

高円寺コウジ

…うん

血の繋がりより大事なものを、おまえはたくさんもっているはずだ

高円寺コウジ

じっちゃん、ばっちゃん、本間博士、ナミコちゃん…

みんな、おまえのことを本当の家族のように愛してくれている。おまえは気付いてるはずだ

高円寺コウジ

…うん

こんなところでふて腐れてないで、はやく研究所へ戻りなさい

高円寺コウジ

…そうだな。わかったよ

ふっ…

高円寺コウジ

夢か…?

高円寺コウジ

小1時間くらい寝たら、どうでもよくなったな。帰ろ

高円寺コウジ

ただいまー

波ナミコ

高円寺さん!

本間マコト

まったく心配掛けやがって…。もしかしてもう帰ってこないんじゃないかと…

高円寺コウジ

そんな大げさな。1時間くらい外に居たくらいで…

本間マコト

波ナミコ

…なにいってんの?

高円寺コウジ

へ?

本間マコト

1時間って…!もうかれこれ1週間になるよ!君が出て行ってから!

高円寺コウジ

うそーん

本間マコト

うそじゃないよ!

高円寺コウジ

あれれれれ。ちょっと寝すぎたかな…

波ナミコ

まあとにかく帰って来てくれてよかったですよ

本間マコト

そうだな

高円寺コウジ

なんかすみませんでした…

高円寺コウジ

おっかしーなあ…。いくらなんでも1週間ぶっ通しで寝れるほど俺はタフじゃないぞ…


狐につままれたような気分の高円寺。

睡眠も体力を消費する!
年を取ると早く目が覚めるようになるのは、体力が落ちているからだ!

ちなみに作者の最長睡眠記録は23時間だ!
脱水で頭痛がしたぞ!

第8話 高円寺、初めての帰省と初めての家出。

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