――暗闇を切り裂く光が、好きだった。
なにもない場所から、光は形を作りだしてくれる。
そして、ステージの光は、また違う輝きを生み出してくれる。
わたしは、暗闇と光の競演は、嫌いじゃなかった。
光と、音と、熱気。
想い集まるステージの中で、わたしは、みんなと夢を作っていた。
光に彩られるわたしを見て、応援してくれている人達。
一緒に、輝く光の舞台で、舞い踊るメンバー達。
かつて、夢を送られる側だったわたしが、今度は一緒に作れるんだって、そう感じられるようになって。
そしてまた、新しい舞台へのチャンスを、支えてくれている人達から与えられて。
わたしの心は、世界は、しっかりとした光が見えていた。
だから、眩しい一瞬の輝きを、みんなとこれからもずっと作っていけるって。
……わたしは、そう、信じていたんだ。