~勇者様はレベル1~

旅の軌跡ノート

(10)
第5の試練の洞窟 ~ 魔王の居城まで
『第77幕~第85幕』

〈魔界突入〉編
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

【あらすじ】

真の勇者となったアレスは
ブラックドラゴンから竜水晶の力を知らされる。

なんと竜水晶は想いの強さに応じて
奇跡を起こすことができるものだったのだ。
ただし、人間の領域を越える願いは
命すらも失いかねないという。

それを頭の隅に置きつつ、
アレスは魔王の城へ出発しようとする。
その時、追いかけてきたミリーが合流。
彼女は今までの行いを悔い、
アレスの力になりたいと申し出て
仲間に加わった。

そして魔界の『侵さざるべき土地』を
進んでいたアレスたちは、
魔族の少年・トーヤと出会う。
彼は何の力も持たず、
魔族の中で最も身分の低い『下民』だった。

下民は迫害を受け、
危険なこの地で隠れるように
暮らしているという。
さらにデリンから魔族社会の
厳しい現実を聞いて心を痛める。

アレスはトーヤに自分の体験談を話し、
希望を持って前進することを伝える。
それによりトーヤも未来に光を見出すのだった。

トーヤと別れ、
魔王の城へ出発しようとするアレスたち。
そこへ魔王の四天王・エミットが現れた。

彼女は四天王最強の実力の持ち主で、
クリスは瀕死の重傷となった上に
人質となってしまう。
さらにアレス以外の全員がやられ、
最大のピンチに。

それを救ったのはエレノア、
そして消息不明になっていた
タックとビセットの3人だった。
こうして形勢は逆転し、
追い詰められたエミットは自ら命を絶った。

戦いが終わり、
魔王の城へ向かう前にタックは自分の正体が
賢者デタックルであることを明かし、
ミューリエと魔王について語る。

なんとミューリエは元魔王であり、
アレクは命を賭して魔王の力を
分離させていたのだ。
その封印された魔王の力を解き放ち、
力を得たのが現魔王のノーサスだった。

アレスは全ての事実を受け止め、
魔王との対決に臨む決意をする。
 

【行程】

第5の試練の洞窟 → 隠れ里付近
 
第5の試練の洞窟 ~ 隠れ里付近:数日程度
 

【主な登場人物】

※各項目は旅が進むに従い、
 内容が変わっていきます。
 あくまでもその時点での情報であり、
 新たな事実が判明した場合は置き換わります。
 
 

アレス

名前:アレス
職業:勇者
種族:人間
性別と年齢:男/14歳

 
●約300年前、
 魔王を倒して世界を救った勇者アレクの末裔。

●昔から争いごとが嫌いだったため、
 戦うこととは無縁に育った。
 
●シーラに回復魔法を習い、
 簡単な傷なら治せるようになった。

●復活した魔王によって
 世界が危機に瀕しているため、
 周囲に押し切られる形で
 勇者として旅立つことになってしまった。

●本人は戦いが嫌いなため、
 当初は冒険に出たくないと思っていた。

●タックに『勇者失格』と言われたことにより、
 勇者の血をひいているという誇りが
 心の奥底にあったのだと気付く。
 それ以降は立派な勇者になろうと決意。
 ついに真の勇者へと成長する。

●周囲に気を遣う性格で、遠慮しがち。
 心は優しく、殺生を嫌う。
 普通の人間にはない純粋さがあるらしい。

●信念を曲げない強い意志を持つようになった。
 精神面も成長し続けている。
 ただ、時には脆くなることもある。

●レインに続き、ミューリエを失った。
 それでも前進することを誓う。

●念じると動物やモンスターなどと
 争いを回避できる特殊能力がある。
 これを使った自分なりの戦い方を
 身につけた。

●力は生物の本能に働きかけるものであり、
 知能の高い種族の場合は
 無意識のうちに戦意を喪失してしまう。
 大抵の生物に対して有効。
 同じ力を持つ相手には効果が薄い。

●力を使いすぎると、
 反動で身体に負担がかかる。
 相手が強力なほど命を削ってしまう。
 ただし、
 シーラの力を借りると負担は軽減される。

●様々な魔法薬を作る技術を持っている。
 マッピングにも慣れてきた模様。

●色恋沙汰には鈍感だが、
 気になる相手はいるらしい。
 レビィとは真摯に対応する意思がある。

●幼いころに両親が他界し、村長が親代わり。
 村のお姉さんたちに
 面倒を看てもらっていた。
 そのため、
 女の子向けの遊びも知っている。
 

シーラ

名前:シーラ
職業:巫女
種族:人間
性別と年齢:女/14歳

 
●ウェンディ(審判者)に
 代々仕える家系の巫女。
 回復魔法や防御魔法が得意。

●アレスの力を補助する能力が覚醒した。
 詳細は不明だが、
 彼の体への負担を軽減できるようだ。

●リパトの町でアレスとタックに出会い、
 ウェンディのための魔法薬を
 安く譲ってもらった。
 その時からアレスのことが気になっている。

●何度もアレスの優しさに触れ、
 さらにデリンの攻撃から
 庇ってもらったことで
 彼への想いはより強くなった。
 そのため、ウェンディの後押しもあって
 第2の試練の達成後に仲間として
 旅に加わった。

●芯は強いがちょっと泣き虫。

●思うことがあってもすぐには口を出さないが、
 状況によってはハッキリと言う。

●時にアレスを叱咤激励する姿は、
 もはや事実上のお嫁さん的ポジション?

●勘が鋭い。
 それゆえに複雑な想いに悩むことも。

●タックほどではないが、船酔いをする。
 

タック

名前:タック(デタックル)
職業:勇者の試練の審判者/
 召喚術師/賢者
種族:エルフ族
性別と年齢:男/
 400歳くらい(外見は13歳くらい)

 
●試練の洞窟にいた『勇者の試練の審判者』。

●試練の洞窟は世界に5つあり、
 それぞれに審判者がいる。
 審判者に認められると『勇者の証』が
 授けられ、
 全て集まって初めて
 魔王と対等に戦える力を得られる。

●タックがアレスに与えた試練の内容は、
 召喚された鎧の騎士を倒すこと。
 手段は問わない。

●素速い身のこなしや召喚魔法が得意。
 鎧の騎士やサラマンダー、シルフなど
 強力な魔獣を操るが、
 魔法容量にやや難あり?

●召喚魔法以外にも色々な魔法が使える。

●様々な知識が豊富で、機転も利く。
 ジフテルの使った禁呪についても知っていた。
 パーティの参謀的な立ち位置。
 
●エルフ族の能力(夜目など)も持っている。
 そこそこ強い。武器は小弓とナイフを使う。

●ミューリエはムカムカする相手だとのこと。

●レインにはよくからかわれているが、
 本質的には仲がいい。
 彼女を失ってからは少し寂しそう。

●ビセットに気に入られている。
 最近は彼にツッコミを入れることも多い。

●アレスの力に負け、鎧の騎士が暴走。
 その際にアレスの強い意志と
 優しい心に触れ、
 その実力とともに勇者と認めた。

●勇者の証とはタック自身。
 そのため、旅に同行することになる。
 試練の洞窟へ案内する役目も担っている。

●アレスの力について、
 当初は魔法無効化能力だと思っていた。
 勝手に魔法力が
 収まっていってしまうとのこと。

●彼の正体は賢者デタックル。
 伝説の勇者アレクの旅にも同行した。
 聖騎士ランス、拳聖ユース、
 大神官フェン、魔術師ルーンは仲間同士。
 
●船に酔いやすい体質。

●ワインなどお酒にはあまり酔わないようだ。

●ルナトピアで別行動となったが、
 エミットとの決戦で合流した。
 

ビセット

名前:ビセット
職業:勇者の試練の審判者/
 武術家
種族:人間
性別と年齢:
 男/不詳(外見は20歳くらい)

 
●第3の試練の洞窟にいた
 『勇者の試練の審判者』。

●格闘術が得意。
 無駄な動きを排除し、
 一撃必殺の技を繰り出す。
 その実力はミューリエも一目置くほど。

●性格が少し変わっている。頭は切れるようだ。

●アレスに与えた試練は『仲間を信じる心』。
 ニセの映像を見せて揺さぶりをかけるが、
 仲間との絆が強いアレスにはそれが偽りだと
 即座に見破られてしまった。

●アレスやタック、
 バラッタのことが気に入っている。
 一方、女性にはあまり興味がないらしい。

●隙あらばアレスやタックと
 過剰なスキンシップをとろうとする。
 そのため、シーラの怒りを買うことが多い。

●前任の審判者から役目を引き継いで数年。
 一族はフェイ島で暮らしており、
 聖地である水中都市に普段から
 立ち入れるのは彼だけとされている。

●アレスが第3の試練を乗り越えたあと、
 仲間に加わった。

●ルナトピアで別行動となったが、
 エミットとの決戦で合流した。
 

エレノア

名前:エレノア
職業:勇者の試練の審判者
種族:翼人族
性別と年齢:女/18歳

 
●第4の試練の洞窟における
 『勇者の試練の審判者』。
 
●武器はショートソード。
 戦闘能力はそこそこ高い。
 空を飛び回りながらの攻撃は驚異的。

●風斬剣という技を使う。連撃も可能。

●風系の攻撃魔法が使える。
 俊敏性を高める補助魔法も使う。

●タックとビセットを見つけ出し、
 エミットとの決戦に駆けつけた。

クリス

名前:クリス
職業:勇者の試練の審判者/
 グラドニア公国国王/魔術師
種族:人間
性別と年齢:女/15歳

 
●第5の試練の洞窟における
 『勇者の試練の審判者』。
 
●魔術師ルーンの末裔で、
 グラドニア公国の国王をしている。
 両親はすでに他界。

●親戚であるレインとは会ったことがないが、
 話だけは聞き及んでいる。

●カリスマがあり、家臣たちの信頼も厚い。

●転移魔法など高度な魔法を使える。
 魔法容量も大きく、デリンより上らしい。

●デリンとは特に気が合わない。
 ちょっとしたことですぐケンカをする。

●実は女の子なのだが、
 ボーイッシュな外見や
 一人称が『ボク』のため、
 アレスは男の子だと思い込んでいる。

●アレスが第5の試練を乗り越えたあと、
 仲間に加わる。
 

デリン

名前:デリン
職業:魔王の四天王(元)
種族:魔族
性別と年齢:男/
 不詳(外見は25歳くらい)

 
●レビー村の村長に化け、
 アレスたちを待ち受けていた魔族。
 その正体は魔王に仕える四天王の1人。

●スケルトンやワイトなどのアンデッドを
 大量に操れる魔法力がある。
 しかも彼らに知能を与えるなど、能力も高い。

●強力な攻撃魔法を操る。格闘術もあるっぽい。
 武器は剣を使う。

●本気になればアレスたち全員を殺すのは
 造作もないことらしい。
 ――が、第2の試練の洞窟では
 ミューリエに完敗。
 その後、アレスにも敗北した。

●アレスに敗北後、
 シャインに殺されそうになる。
 だが、それを庇ってくれたアレスに対し、
 共闘する決意をした。

●アレスに対してデレている?
 少なくとも信頼はしているようだ。

●レビー村の村人を皆殺しにしていた。

●非情な性格だったが、
 アレスと出会って変化の兆しが……。

●結界に封じ込められていたが、
 シャインとクロイスが協力して破った。

●クリスとは特に気が合わない。
 挑発にのってしまうことも多々ある。
 

ミリー

名前:ミリー
職業:剣士
種族:人間
性別と年齢:女/16歳

 
●王国主催の武術大会でかなりいい線まで
 勝ち残ったという強者らしい。

●明るいお姉さんタイプだが、
 本性は冷たくて意地の悪い性格。

●タックと対決したが、
 魔法で気絶されられ敗北。

●剣の腕はまだ発展途上だが、
 素質はあるらしい。
 成長すれば聖騎士ランスを越えるとのこと。

●ジフテルの禁呪で消滅しそうになるが、
 アレスのおかげでそれは免れた。

●1人になって今までの自分を見つめ直し、
 過去の償いと未来への前進のため
 アレスと共に戦う決意をする。
 

トーヤ

名前:トーヤ
職業:里人
種族:魔族
性別と年齢:男/13歳

 
●魔界の『侵さざるべき土地』に隣接する
 森の中にいた魔族の少年。
 魔族の身分は最下級の『下民』。

●下民はどこへ行っても迫害を受け、
 最終的に現在の隠れ里へ流れ着いた。
 そこで細々と暮らしている。

●力も魔法力もない。
 教育を受ける機会も与えられず、
 人間を恐ろしい化け物だと思っていた。

●薬草や植物の知識がある。

●アレスとは似ている部分があり、
 お互いに気が合うようだ。

●アレスの言葉を聞き、
 希望を持って生きていく決意をした。

●デリンは怖いのでちょっと苦手。
 

ブラックドラゴン

名前:不明
職業:神使/ゲートの守護者
種族:ドラゴン族(ブラックドラゴン)
性別と年齢:どちらも不明

 
●ブレイブ峠でアレスと出会う。
 実は勇者の末裔であるアレスの様子を
 見にいく途中だった。

●気性が荒く人間に敵対的。
 だが、それは人間の心が汚れており、
 敵意ありと見なしてしまうから。
 そのため、
 心が無垢なアレスには攻撃しなかった。

●アレスの力と同じ力を持つ。
 ただし、魔界でないと効果は出ない。

●ブラックドラゴンは魔界の種族。
 人間界で生まれたドラゴンと比べて
 桁違いに強いのはそのため。

●最後の試練に立ち塞がった。
 炎のブレスや打撃攻撃は驚異的。

●ブレイブ峠で別れる際、
 アレスに『竜水晶』を渡した。
 竜水晶は強い想いに応じて奇跡を起こす
 力がある。
 ただし、持ち主の力を大きく越える願いは
 命を失いかねない。
 

エミット

名前:エミット
職業:魔王の四天王
種族:魔族
性別と年齢:女/
 不詳(外見は22歳くらい)

 
●魔王の四天王の1人。実力は四天王最強。

●魔王ノーサスや魔王軍全体への影響力がある。
 デリンを新たな四天王へ推薦したのも彼女。

●デリンを特別視している気配も。

●武器は槍を使う。
 転移魔法や結界魔法、炎の魔法など、
 使える魔法は多彩。

●冷徹な性格で、策士でもある。

●役立たずは死んで当然と考えている。
 それは自分に対しても同じで、
 敗北した際には自ら命を絶った。
 

第5の試練の洞窟 ~ 魔王の居城 【第77幕~第85幕】

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