~勇者様はレベル1~
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旅の軌跡ノート
(9)
第4の試練の洞窟 ~ 第5の試練の洞窟まで
『第70幕~第76幕』
〈最後の試練〉編
【あらすじ】
ルナトピアではミューリエを失い、
タックやビセットも消息不明となってしまった。
代わりにデリンが旅に加わり、
グラドニア公国へ到着したアレス。
まずは国王であり第5の試練の洞窟の
審判者であるクリスと会い、
試練についての話を聞くことにする。
それによると試練の洞窟は城の地下にあり、
試練は伝説の勇者アレクの使った鎧を
手に入れることだと伝えられた。
見届け人としてクリスも同行し、
アレスたちは洞窟を進んでいく。
その途中ではマジックドラゴンに遭遇し、
全員の魔法力の全てを奪われてしまうものの
無事に勇者の鎧がある場所へ辿り着く。
そこは魔界の片隅だった。
洞窟の最深部では魔界と繋がっており、
そのためクリスの一族は
代々この地を守ってきたのだ。
そして勇者の鎧の前に立ち塞がっていたのは、
かつてブレイブ峠で出会った
ブラックドラゴンだった。
魔法力のない状態での戦いに
苦戦するアレスたち。
デリンとシーラが戦闘不能となり、
しかもアレスの力は
ブラックドラゴンに通用しない。
そんな勝ち目のない戦いでも
アレスは決して諦めなかった。
大ダメージ覚悟の突進で
ついにドラゴンに一撃を加える。
だが、そんな渾身の一撃も
ドラゴンには通用しなかった。
逆に炎と打撃を食らい、
もはや立っているのもやっとの状態。
それでもアレスは強い意志の力で立ち上がる。
するとその想いに勇者の鎧が応え、
試練を乗り越えることができたのだった。
最後の試練は勇者にとって必要不可欠な
『勇気』を見極めるためのもの。
そして全ての試練は
魔王と戦える力を養うため、
アレクが末裔のために
残したものだと判明する。
最後の試練も乗り越え、
勇者としての力が備わっていると
認められたアレスは
ついに魔王の城へと向かう。
【行程】
空中都市ルナトピア → 極北街道
→ ネノック村 → グラドニアの城下町
第4の試練の洞窟 ~ ルナトピア:半日程度
ルナトピア ~ グラドニア公国の片隅:一瞬
グラドニア公国の片隅
~ ネノック村:数時間程度
ネノック村 ~ グラドニア:1日程度
【主な登場人物】
※各項目は旅が進むに従い、
内容が変わっていきます。
あくまでもその時点での情報であり、
新たな事実が判明した場合は置き換わります。
名前:アレス
職業:勇者
種族:人間
性別と年齢:男/14歳
●約300年前、
魔王を倒して世界を救った勇者アレクの末裔。
●昔から争いごとが嫌いだったため、
戦うこととは無縁に育った。
●シーラに回復魔法を習い、
簡単な傷なら治せるようになった。
●復活した魔王によって
世界が危機に瀕しているため、
周囲に押し切られる形で
勇者として旅立つことになってしまった。
●本人は戦いが嫌いなため、
当初は冒険に出たくないと思っていた。
●タックに『勇者失格』と言われたことにより、
勇者の血をひいているという誇りが
心の奥底にあったのだと気付く。
それ以降は立派な勇者になろうと決意。
ついに真の勇者へと成長する。
●周囲に気を遣う性格で、遠慮しがち。
心は優しく、殺生を嫌う。
普通の人間にはない純粋さがあるらしい。
●信念を曲げない強い意志を持つようになった。
精神面も成長し続けている。
ただ、時には脆くなることもある。
●レインに続き、ミューリエを失った。
さらにタックやビセットも行方不明で
意気消沈。
それでも前進することを誓う。
●念じると動物やモンスターなどと
争いを回避できる特殊能力がある。
これを使った自分なりの戦い方を
身につけた。
●力は生物の本能に働きかけるものであり、
知能の高い種族の場合は
無意識のうちに戦意を喪失してしまう。
大抵の生物に対して有効。
●力を使いすぎると、
反動で身体に負担がかかる。
相手が強力なほど命を削ってしまう。
ただし、
シーラの力を借りると負担は軽減される。
●様々な魔法薬を作る技術を持っている。
マッピングにも慣れてきた模様。
●ミューリエと審判者の間に
何らかの因縁があると思い始めた。
●色恋沙汰には鈍感だが、
気になる相手はいるらしい。
レビィとは真摯に対応する意思がある。
●幼いころに両親が他界し、村長が親代わり。
村のお姉さんたちに面倒を看てもらっていた。
そのため、女の子向けの遊びも知っている。
名前:シーラ
職業:巫女
種族:人間
性別と年齢:女/14歳
●ウェンディ(審判者)に
代々仕える家系の巫女。
回復魔法や防御魔法が得意。
●アレスの力を補助する能力が覚醒した。
詳細は不明だが、
彼の体への負担を軽減できるようだ。
●リパトの町でアレスとタックに出会い、
ウェンディのための魔法薬を
安く譲ってもらった。
その時からアレスのことが気になっている。
●何度もアレスの優しさに触れ、
さらにデリンの攻撃から
庇ってもらったことで
彼への想いはより強くなった。
そのため、ウェンディの後押しもあって
第2の試練の達成後に仲間として
旅に加わった。
●芯は強いがちょっと泣き虫。
●思うことがあってもすぐには口を出さないが、
状況によってはハッキリと言う。
●時にアレスを叱咤激励する姿は、
もはや事実上のお嫁さん的ポジション?
●勘が鋭い。
それゆえに複雑な想いに悩むことも。
●タックほどではないが、船酔いをする。
名前:クリス
職業:勇者の試練の審判者/
グラドニア公国国王/魔術師
種族:人間
性別と年齢:女/15歳
●第5の試練の洞窟における
『勇者の試練の審判者』。
●魔術師ルーンの末裔で、
グラドニア公国の国王をしている。
両親はすでに他界。
●親戚であるレインとは会ったことがないが、
話だけは聞き及んでいる。
●カリスマがあり、家臣たちの信頼も厚い。
●転移魔法など高度な魔法を使える。
魔法容量も大きく、デリンより上らしい。
●デリンとは特に気が合わない。
ちょっとしたことですぐケンカをする。
●実は女の子なのだが、
ボーイッシュな外見や
一人称が『ボク』のため、
アレスは男の子だと思い込んでいる。
●アレスが第5の試練を乗り越えたあと、
仲間に加わる。
名前:デリン
職業:魔王の四天王(元)
種族:魔族
性別と年齢:男/
不詳(外見は25歳くらい)
●レビー村の村長に化け、
アレスたちを待ち受けていた魔族。
その正体は魔王に仕える四天王の1人。
●スケルトンやワイトなどのアンデッドを
大量に操れる魔法力がある。
しかも彼らに知能を与えるなど、能力も高い。
●強力な攻撃魔法を操る。格闘術もあるっぽい。
武器は剣を使う。
●本気になればアレスたち全員を殺すのは
造作もないことらしい。
――が、第2の試練の洞窟では
ミューリエに完敗。
その後、アレスにも敗北した。
●アレスに敗北後、
シャインに殺されそうになる。
だが、それを庇ってくれたアレスに対し、
共闘する決意をした。
●アレスに対してデレている?
少なくとも信頼はしているようだ。
●レビー村の村人を皆殺しにしていた。
●非情な性格だったが、
アレスと出会って変化の兆しが……。
●結界に封じ込められていたが、
シャインとクロイスが協力して破った。
●クリスとは特に気が合わない。
挑発にのってしまうことも多々ある。
名前:不明
職業:神使/ゲートの守護者
種族:ドラゴン族(ブラックドラゴン)
性別と年齢:どちらも不明
●ブレイブ峠でアレスと出会う。
実は勇者の末裔であるアレスの様子を
見にいく途中だった。
●気性が荒く人間に敵対的。
だが、それは人間の心が汚れており、
敵意ありと見なしてしまうから。
そのため、
心が無垢なアレスには攻撃しなかった。
●アレスの力と同じ力を持つ。
ただし、魔界でないと効果は出ない。
●ブラックドラゴンは魔界の種族。
人間界で生まれたドラゴンと比べて
桁違いに強いのはそのため。
●最後の試練に立ち塞がった。
炎のブレスや打撃攻撃は驚異的。
●ブレイブ峠で別れる際、
アレスに『竜水晶』を渡した。
名前:不明
職業:不明
種族:ドラゴン族(マジックドラゴン)
性別と年齢:どちらも不明
●第5の試練の洞窟にいたドラゴン。
●魔法力をエネルギー源としている。
アレスたち全員の魔法力と引き替えに、
道を通した。
●戦闘力そのものはそんなに大きくない。
デリンが本気で戦えば倒せる程度の実力。