研究所への帰り道。
暗闇の中、奇妙な扉を見つけた高円寺!




そのとき!そばから恐ろしいモンスターの咆哮が!
どうする!?高円寺!

本間マコト

ナミコくん、なんか外で変な声しなかったか?

波ナミコ

!!…あの声は高円寺さんでは?

本間マコト

彼、案外、乙女チックな叫び方するのね

波ナミコ

博士…。
気のせいかもしれませんが、
“扉”の方から叫び声がしませんでしたか…

本間マコト

なに…⁉︎誰であろうと、あの扉の存在を知られるようなことがあってはならん!

波ナミコ

どうしましょう?

本間マコト

見回りに行くしかない!

波ナミコ

そうですね。博士、行きましょう!

本間マコト

いや、ナミコちゃん、ひとりでお願い

波ナミコ

本間マコト

いやー、夜は無理よー。怖いもんー

波ナミコ

は?

本間マコト

だってモンスター倒せないもん、僕。ほら、足手まといになるだけだし

波ナミコ

…(蔑みの目)

波ナミコ

…わかりましたよ。私が行きます

本間マコト

お願い♡

高円寺コウジ

まずい…!モンスターだ!

高円寺コウジ

結構近いぞっ…!多分小学5年生男子のソフトボール投げの平均距離くらいしか離れてない!

高円寺コウジ

⁉︎

高円寺コウジ

うそっ!あの距離から攻撃できんの?死ぬじゃん?

高円寺コウジ

そうだ!扉の向こうに!隠れるしか!

高円寺コウジ

あれ?鍵閉まってる!

高円寺コウジ

あ、でも、鍵刺さってる!ラッキー!

高円寺コウジ

開け!開け!開けええ!

高円寺コウジ

開いた!

高円寺コウジ

とりあえず鍵はポケット閉まっとこう

高円寺コウジ

お邪魔しますううう!

高円寺コウジ

高円寺コウジ

なんだ?この部屋…

高円寺コウジ

家具も窓も何もない…

高円寺コウジ

うわっ!天井もないやん!

高円寺コウジ

…え。なんか変な色の空…。外と違う…

高円寺コウジ

こういう洒落た作りの天井なんかな…。にしては隙間風ハンパないし…

高円寺コウジ

高円寺コウジ

いや待てよ…

高円寺コウジ

マジガチリアル研究所に俺の部屋はない。プライベートな空間、心安らげる場所は1平方センチメートルもない…

高円寺コウジ

せや!もしここが研究所から近かったら、ここを俺の秘密基地にしよう!

高円寺コウジ

よっしゃ、これで思う存分、あんなことやこんなことが…

高円寺コウジ

高円寺コウジ

その前に、研究所に帰りつけるのだろうか…

高円寺コウジ

高円寺コウジ

あっ!本間博士とナミコちゃんへのお土産落とした!

高円寺コウジ

たぶんさっき、焦って鍵開けたときに、外に…

高円寺コウジ

くそおお!わざわざ交通費浮かすために、
ちょっとずつ瞬間移動してまで買った
『糖狂バナナ』がっ…!

モンスターに食われちまう…!

高円寺コウジ

モンスターもう行ったかな…?ちょっと覗いてみよう…

高円寺コウジ

…あれ。いない

高円寺コウジ

あ、お土産。無事だ

高円寺コウジ

えらく、しーんとしているな…

高円寺コウジ

ついさっきまでモンスターがいたとは思えないほどに

高円寺コウジ

…ん? さっきまでなかった月が頭の真上に出てる…

高円寺コウジ

そうか高い木々に囲まれていて、月が隠れていたのか…

高円寺コウジ

…いや、それにしても、月が昇るスピード早すぎない?

高円寺コウジ

高円寺コウジ

勘違いかな?

高円寺コウジ

まあいいや。とりあえず、この変なドアの向こうは俺の部屋だ!二人には内緒にしとこ

高円寺コウジ

鍵を閉めて、と

高円寺コウジ

うーん、道わかんないけど、戻ろう。ここ、つきあたりだし


一方、ナミコちゃん――

波ナミコ

高円寺さん、一体どこに…

波ナミコ

⁉︎

波ナミコ

出たなモンスター!

波ナミコ


そいやああああ!!!!!!

高円寺コウジ

違う!違う!俺、俺、俺!高円寺!

殴らないで!俺は博士と違ってMじゃないから!痛みを快楽に昇華できない、正直なタイプの人間だから!

波ナミコ

あ!…よかったぁ。心配したんですよ

高円寺コウジ

よかった…。ナミコちゃんに会えて…。このまま餓死するかと…

波ナミコ

カレー残ってますから、帰って食べましょ

波ナミコ

ところで、高円寺さん。この辺りで、扉とか見なかったですよね?

高円寺コウジ

ぎくりっ…

高円寺コウジ

い、いや、扉?こ、こんなとこに扉なんかあるわけ?見てない、見てない!

波ナミコ

そうですか…。ならいいんです

高円寺コウジ

焦ったー…。あの部屋のこと知られたら俺のsecret baseが…

高円寺コウジ

あ、そうそう!お土産どうぞ!

波ナミコ

うわあ!糖狂バナナだ!ありがとうございます!

高円寺コウジ

いつもお世話になってるから

波ナミコ

本間博士に内緒で、全部食べちゃいましょう!

こうして無事ナミコちゃんと合流し、
ようやくマジガチリアル研究所へ帰れると、
胸をなでおろす高円寺。


なぜ、彼は扉の鍵を扱え、
扉を開けることができたのか!?


そして、高円寺が鍵を持っていることに
まだ気付いていないナミコちゃんと本間博士。

糖狂バナナの殺人的な総カロリー数はいかほど!?


この先、一体どうなる!?マジガチリアル研究所!!

第6話 ※ちなみに“扉”の見回りは気が向いたときにしかやりません。

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