研究所への帰り道。
暗闇の中、奇妙な扉を見つけた高円寺!
そのとき!そばから恐ろしいモンスターの咆哮が!
どうする!?高円寺!
研究所への帰り道。
暗闇の中、奇妙な扉を見つけた高円寺!
そのとき!そばから恐ろしいモンスターの咆哮が!
どうする!?高円寺!
ナミコくん、なんか外で変な声しなかったか?
!!…あの声は高円寺さんでは?
彼、案外、乙女チックな叫び方するのね
博士…。
気のせいかもしれませんが、
“扉”の方から叫び声がしませんでしたか…
なに…⁉︎誰であろうと、あの扉の存在を知られるようなことがあってはならん!
どうしましょう?
見回りに行くしかない!
そうですね。博士、行きましょう!
いや、ナミコちゃん、ひとりでお願い
え
いやー、夜は無理よー。怖いもんー
は?
だってモンスター倒せないもん、僕。ほら、足手まといになるだけだし
…(蔑みの目)
…わかりましたよ。私が行きます
お願い♡
まずい…!モンスターだ!
結構近いぞっ…!多分小学5年生男子のソフトボール投げの平均距離くらいしか離れてない!
⁉︎
うそっ!あの距離から攻撃できんの?死ぬじゃん?
そうだ!扉の向こうに!隠れるしか!
あれ?鍵閉まってる!
あ、でも、鍵刺さってる!ラッキー!
開け!開け!開けええ!
開いた!
とりあえず鍵はポケット閉まっとこう
お邪魔しますううう!
…
なんだ?この部屋…
家具も窓も何もない…
うわっ!天井もないやん!
…え。なんか変な色の空…。外と違う…
こういう洒落た作りの天井なんかな…。にしては隙間風ハンパないし…
…
いや待てよ…
マジガチリアル研究所に俺の部屋はない。プライベートな空間、心安らげる場所は1平方センチメートルもない…
せや!もしここが研究所から近かったら、ここを俺の秘密基地にしよう!
よっしゃ、これで思う存分、あんなことやこんなことが…
…
その前に、研究所に帰りつけるのだろうか…
…
あっ!本間博士とナミコちゃんへのお土産落とした!
たぶんさっき、焦って鍵開けたときに、外に…
くそおお!わざわざ交通費浮かすために、
ちょっとずつ瞬間移動してまで買った
『糖狂バナナ』がっ…!
モンスターに食われちまう…!
モンスターもう行ったかな…?ちょっと覗いてみよう…
…あれ。いない
あ、お土産。無事だ
えらく、しーんとしているな…
ついさっきまでモンスターがいたとは思えないほどに
…ん? さっきまでなかった月が頭の真上に出てる…
そうか高い木々に囲まれていて、月が隠れていたのか…
…いや、それにしても、月が昇るスピード早すぎない?
…
勘違いかな?
まあいいや。とりあえず、この変なドアの向こうは俺の部屋だ!二人には内緒にしとこ
鍵を閉めて、と
うーん、道わかんないけど、戻ろう。ここ、つきあたりだし
一方、ナミコちゃん――
高円寺さん、一体どこに…
⁉︎
出たなモンスター!
そいやああああ!!!!!!
違う!違う!俺、俺、俺!高円寺!
殴らないで!俺は博士と違ってMじゃないから!痛みを快楽に昇華できない、正直なタイプの人間だから!
あ!…よかったぁ。心配したんですよ
よかった…。ナミコちゃんに会えて…。このまま餓死するかと…
カレー残ってますから、帰って食べましょ
ところで、高円寺さん。この辺りで、扉とか見なかったですよね?
ぎくりっ…
い、いや、扉?こ、こんなとこに扉なんかあるわけ?見てない、見てない!
そうですか…。ならいいんです
焦ったー…。あの部屋のこと知られたら俺のsecret baseが…
あ、そうそう!お土産どうぞ!
うわあ!糖狂バナナだ!ありがとうございます!
いつもお世話になってるから
本間博士に内緒で、全部食べちゃいましょう!
こうして無事ナミコちゃんと合流し、
ようやくマジガチリアル研究所へ帰れると、
胸をなでおろす高円寺。
なぜ、彼は扉の鍵を扱え、
扉を開けることができたのか!?
そして、高円寺が鍵を持っていることに
まだ気付いていないナミコちゃんと本間博士。
糖狂バナナの殺人的な総カロリー数はいかほど!?
この先、一体どうなる!?マジガチリアル研究所!!