私たち3人は聖騎士殿の師匠の家の前まで来ていた。
聖騎士殿の師匠に新たな技の教えを乞うためである。
ここだったはずでござるが……
聖騎士殿の師匠の家ですな?
け、結構な年季のお家ですね……
私たち3人は聖騎士殿の師匠の家の前まで来ていた。
聖騎士殿の師匠に新たな技の教えを乞うためである。
……
ほう、腕は鈍ってないようじゃの
風のように現れた老人の一撃を、聖騎士殿は難なく交わす。
師匠、お久しぶりで恐縮ですが、とっとと稽古をつけやがれくださいでござる!
やれやれ、久方ぶりの再会だというのに……
まあ、稽古をつけるのは構わんが……
破門した輩にタダでという訳には……いかんのう
か、金でござるか?
いや、金ではない。それ以上のものじゃ……
お金以上のもの?
い、一体何を……?
聖騎士殿が破門されていたことにも驚きであるが、その代償とは……一体?
お主の脱ぎ立てパンツ……で、手を打とう
はっ?
……
最低ですね……この人……
金髪美少女の……脱ぎ立て……パンツ……ハァ、ハァ……
そういえば、こういう師匠でござったな
パンツをよこすぇええええ!!!!!
死んでも嫌でござる!!!!!
2人とも全力で戦っています。しばらくお待ちください。
はぁ、はぁ、はぁ……
はぁ、はぁ、はぁ……
今さら……お前に教えることは何もない……
師匠! そこをなんとか!
お前は十分に強い……
あとは……持っている力をいかに工夫して……活かすかだ……
持っている力を活かす……?
ああ……せっかくだ、積もる話もあるだろう……家に入れ
そこの2人もな……
ありがとうございます
はい、お邪魔します
なるほど……魔王直属の部下にな……
我々が2つのパーティーに別れ、魔王城に向かう途中、ここに立ち寄った理由を説明した。
とはいえ、先刻言った通り、お前は強い……
教えを乞うのではなく、自ら考え、自ら行動せよ……、
それはつまり、自分で技を編み出せ、と?
そうだ……お前なら、出来るはずだからな……
……
しばらくの間、ここに留まるが良い……
飯と寝床くらいは面倒見てやろう……
……
お二方はどうでござるか?
聖騎士殿が私と召喚士さんを見た。
私も剣術の修業をさせて頂きたいですし、しばらくここに滞在させて頂きましょう!
ええ、問題ありません
かたじけない
師匠、しばらくの間、お世話になるでござるよ!
うむ……
では、宿代として、何を支払うべきかは……分かるな?
………さぁて、拙者にはさっぱりでござるが?
再び一触即発の空気が漂う。
ここは一つ、私が矢面に立つしかない。
わ、私の履いているパンツで良ければ……
んなもん、いるかぁ!!!!!
ですよねー
当然のことながら断られた。
しかし、この辺りには宿になりそうな場所もなく、女性2人を野宿させる訳にもいくまい。
次の手を考えあぐねていると、召喚士さんが口を開いた。
分かりました!
で、では、恥ずかしながら、私がパンツを……
いやいや、あんたのパンツには興味ないし……
ちょ、どうしてですか!?
別に~そそられないしな……
……
……
貰ってください
ヤダ
後生ですから……
やなもんはヤダ……
もう、勝手に脱いじゃいますからね!
いらんと言っておろうが! このど痴女!!!!!
ど、ど痴女!?
心底、嫌がっているからこそ、脱がし甲斐があるのだ! 自分から喜んで脱ぐ女を、ど痴女と言わずして何と言うか!!!!!
別に喜んでませんし! だったら脱ぎません!
ああ、脱がなくて結構……
……
……
……
……
あ、あの……
何だ……?
脱いで……良いですか?
ダメ!
この頑固親父!!!!!
このど痴女!!!!!
何なんでしょう……このやり取り……
実に不毛でござるな……
小一時間、このようなやり取りが続いたあと、無償で師匠殿の元に滞在することとなったのだった。
-次回を待てっ-