アルド

はぁっ・・・はぁっ・・・

フェン

ここまで来れば、ひとまず、安心かな

ルーク

おい、ヒナタ

ヒナタ

なん、なの?

ルーク

あいつはなんだ

ヒナタ

・・・あいつは、ここをこわしたやつなの

フェン

壊した?

ヒナタ

ここはもともと、きれいなおはなが、たくさんさくばしょなの。ひとも、たくさんいたの

ヒナタ

だけど、あいつがきて、さっきみたいにかぜをおこして・・・おはなをぜんぶ、とばしてしまったの

ヒナタ

ここにすんでいたひとは、なにがおこったかわからなかったみたいで・・・どんどんきみわるがっていったの

ヒナタ

そしたら、だれかが「ここはのろわれたばしょだ」なんて、いいはじめて・・・みんな、どこかにいっちゃったの

フェン

だから、誰もいないのね

ルーク

家や人が住んでいた痕跡がないのは、あいつが風でぶっ飛ばしたせいか

アルド

でもどうして、家を飛ばすことができるほどの風に木は耐えることが出来たんだ?

ルーク

ヒナタの力だろ

ヒナタ

これいじょう、あんなやつに、ここをこわされたくなかったの

ヒナタ

それに・・・なにもないのは、さびしいの

フェン

つまり、ヒナタちゃんがここを守っていたのね

ルーク

さて、問題はここからだ。
ヒナタはあいつを追い出したいんだろ?

ヒナタ

もちろんなの!
あいつをおいだして、もういちどここに、おはなをさかせるの!!

フェン

でも、どうやって・・・ルークの能力じゃ無理だし

アルド

その「能力」っていうのは、なんなんだい?

ルーク

その言葉の通り、精霊一人一人が持っている「力」だよ

アルド

力・・・

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