地図上のオアシス記号を片っ端から巡ること数日。
とある記号に向かっては干からびたオアシスにうなだれて地図に×をつけ、次の記号に向かってはモンスターの歓迎を受けて必死で撃退して、肩で息をしながらまた地図に×を。
極寒、乾燥、砂まみれの悪環境の中でどうにかテントを張って野宿すること数夜。
遂には、人生で一度お目にかかれるかどうかと言われる超大型レアモンスター、サンドワームにまで遭遇。
ライツもリールも顔面蒼白の命からがらで、山が蠢(うごめ)いているかのような怪物から逃げ切って、走って走って、転んで、走って……。
砂漠での食料調達はほぼ不可能、持参した携行食も残量半分を割り、そろそろ帰路を考慮せねばまずいところで――