どこまで私の力が通用するか分からない。
しかし、そう叫ばずにはいられなかった。
私の仲間にこれ以上、指一本触れさせません!
どこまで私の力が通用するか分からない。
しかし、そう叫ばずにはいられなかった。
ああ、魔王様には様子見だけと言われているのに……
このちっぽけな命の花たちを、華麗に散らしたくて仕方ない……! じゅるり
だよねだよね、どんな断末魔の叫びかな
誰から屠るか、決めようYO!
さすがモンスターと言えよう。
命を奪うことにためらいはなく、「娯楽」としてしか考えていないようだ。
一方、狩られる側の私の足はガクガクと震えている。
武者震いでは当然なく、ただの恐怖である。
……
ロボット……いや、人型アンドロイドと言うべきか。
私たちの前にまで歩み出ると背を向け、彼らに異を唱えるようにして立ちふさがる。
青龍は反対のようですね
むー、頭固いな!
なら、僕ちんはどっちでもいいYO!
どうやら、彼らも一枚岩ではないらしい。
……拙者は一体?
聖騎士殿が目を覚ました!
あやや、もう目を覚ましたんだ
ま、今日のところは引きましょうか
……
次は全員、ボッコボコにしてやんYO!
望むところでござるよ!
聖騎士殿以外の私たちメンバーは意気消沈としている。
我々は魔王城で待っています
……
お前ら、せいぜい今より強くなっとけYO!
きひひ、早く来てね
言われなくても、首を洗って待っておれ!
召喚士さんが召喚したゴーレム共々、敵の姿が消えると、私はその場にへたり込んだ。
な、何とか命を取り留めましたね
怖かったよぉ……
勇者殿、何を気弱なことを!
いの一番に気絶させられたクセに、何を言ってんだ!?
? 誰がでござる?
聖騎士さんですよ
ほ、本当でござるか?
本当☆ ボクも魔法が全く使えなかった
パーティー全員が重苦しい雰囲気に包まれる。
ん!
竜戦士が自分の頬を叩き、気合を入れた。
よっしゃ! 街に戻って飲もう!
はい?
今後について、作戦会議しよーぜ! てことだよ
反論する者は誰もおらず、重い足取りで私たちは来た道を引き返すのだった。
-次回を待てっ!-