自宅(釣鐘家)

釣鐘セイカ

ただいまー

家に帰ったけど

家族からの返事はない

釣鐘セイカ

あ、そうか。今日はお母さん、朝から
お祭りの準備に行ってるんだった


そういえば今朝、近所付き合いも大変なのよ~とかって言ってた気がする

釣鐘セイカ

はぁ…お風呂入ろー

釣鐘セイカ

しかし、疲れたな…


私は浴室に向かうのであった

4時間後

お風呂に入った後

私はそのまま寝ていたようだ

部屋で髪を乾かしてる途中に…

よほど疲れていたんだろう

釣鐘セイカ

ヤバイ…もうこんな時間だ、急いで支度してお祭り行かないと!


とりあえず普段よく着ている服が目に付く

釣鐘セイカ

選んでる暇ないから仕方ない、か

支度をして私は急いで家を出る

そして祭りの会場に向かう


にしても暑い

いくら八月だからって異常だよ

とか、考えながら私は祭りの会場に急いだ

月祭り 会場

雛森詩

遅いわよ!!セイカ!!!

釣鐘セイカ

ごめーん。ウタ!わざとじゃないのん…

雛森詩

いくら友達でもさー…
時間を守らない人って嫌いなんだよねー

釣鐘セイカ

はい。知ってますのー

雛森詩

…もういいから行くわよ!
お祭り始まってるんだから!!!

釣鐘セイカ

あぁ、りょーかーいーーーー


気が付いたら、ウタに引っ張られていた

あれ?なんかさっきと逆?

まぁ、いいや…


月祭り 会場 月の祭殿

雛森詩

おー、今年も綺麗だねー

釣鐘セイカ

本当だ。あ、巫女様だー


月の祭殿っていわれる場所

まぁ、ぶっちゃけ普通の神社なんだけど

祭りの時はいつもここで月の巫女って呼ばれる女の子が月の神様に捧げる為の舞を踊る

巫女は毎年選ばれる

近所の中学~高校生の中から選ばれる

決まりはそれだけ

ちなみに私は選ばれた事が無い

毎年通ってるのに…

雛森詩

巫女さん綺麗だねー

釣鐘セイカ

本当だ…とってもキレイ

雛森詩

綺麗な髪…地毛かな?

釣鐘セイカ

え、どうなんだろう?

ウタが言うまで不思議と気にはならなかったが

巫女さんの髪色は、水色だった

いや、空や海…

とにかく、とてもとてもキレイな色だった

釣鐘セイカ

この日の為に染めたのかな?

雛森詩

痛みそうだね(笑)

釣鐘セイカ

染めたらそうだね。でも似合ってるから
いいんじゃない?


本音だった

顔も芸能人かと思うほどキレイだった

釣鐘セイカ

今まで見てきた巫女さんの中で
一番かもしれない…

雛森詩

セイカが言うなら間違いないね

釣鐘セイカ

うん。本当にキレイ…

雛森詩

…惚れた?

釣鐘セイカ

……どうかな?…ってウタ!

雛森詩

あぁ、ごめんごめん!でも目が
マジだったからさーつい

釣鐘セイカ

純粋にキレイだって思っただけ…
それだけだよ

雛森詩

はいはい。あ、巫女さん中に入っちゃった。舞…終わりみたいだね

釣鐘セイカ

あ、もう。もっと見たかったな…


私はこの舞を踊る巫女さんが好きだった

周りにはお年寄りばかり

毎年来ているが私みたいな若い子は殆ど来ない

ウタも私がむりやり誘った感じ

運営してる人に聞いたけど年々、参加者も減ってるらしい…


こんなにキレイな舞、踊りが見れるのに…

なんでだろう?って

私は毎年

この日に思うのだ


自宅(釣鐘家)


祭りの売店で

ありきたりな

食べ物を買って

一通り堪能した後

ウタと分かれて

私は真っ直ぐ家に帰っていた

自宅(釣鐘家)

釣鐘セイカ

ただいまーって

釣鐘アサカ

あ、お帰り。セイちゃん


リビングからお母さんの声が聞こえる

早く切り上げて帰ってきたのか

まぁ、いいや…

さっきの巫女さんの話をしよう

そう思って私はリビングに繋がる扉を開けた

釣鐘セイカ

ただいまーって、え?


そこには


さっきの巫女さんが

我が家のリビングに座っていた

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