アキラのその一言が引き金となって、4人の戦いが始まった。その戦いは、コンピュ-ターの予想を超えた激しい戦いとなった。
ミクは我々のいる未来の世界では「時を駆ける魔女」と呼ばれているテロリストだ。
あんた達は未来から来たのか?
その通りだ。ミクも私も、この時代から約100年後の未来から来たタイムトラベラーだ。
ミクが未来のテロリストだとしたら、アキラは何なんだ?
私は警察のテロリスト特別対策班の一員だよ。重犯罪者であるミクを追ってこの時代まで来たのだ。彼女が起こそうとしているテロを未然に防ぐためにな。
我慢して黙って聞いてたけどもう我慢ならないわ。私はテロリストなんかじゃない。人々の自由のために戦う戦士よ。
それは言葉を言い換えただけだ。君がテロリストであるという事実は覆らない。
シュン。トウヤ。信じて。私はテロリストなんかじゃないの。ちゃんと説明するわ。
ああ。全部聞くよ。
聞かせてくれ。
今から約100年後の未来は、機械による完全な統治が行われた世界よ。何も人々に自由はないの。
えっ。そうなのか?
今からたった100年でそんな事になるだなんて!信じられない。
あなた達が信じられないのも無理はないわ。でも、この後急激に進化した人口知能が、全ての人類を凌駕して世界を統治に導くのよ。
統治に至るまでには、当然争いもあったわ。人間対人口知能コンピューターの戦争が起きたの。その辺りの説明は長すぎるから省くわね。
とにかく結果的に、人間は、人工知能コンピュータに完全に敗北するのよ。そして、人間は家畜のような扱いになったわ。
人間の行動の全てがコンピュータの管理によるものとなったのよ。恋愛も仕事も、全てが人口知能コンピュータの指示で行われるようになったの。
ひでぇな。それ。
この世界がそんな事になってしまうなんて・・・
私はそんな世界にさせないために、この世界に来たのよ。悪夢のような世界を終わらせるために。
それはお前にとっての価値観でしかない。全ての人にとって悪夢だとは限らないのだよ。
そうね。私の価値観だわ。それは認める。だけどこうする事が、結果的に多くの人を救う道に繋がるのだと私は信じているわ。
人が人を救えるなどと思うのはエゴでしかない。人を正しく導けるのはコンピュータだけだ。
コンピュータの判断は全て正しいとでも言うの?
そうだ。コンピュータは全てを正しく把握している。
では、私の存在はどうかしら?コンピュータは把握していたの?
もちろんだ。だから私がここにいて君をこうして追い詰めているんだろう。
じゃあ私がこの場であなたを倒して、コンピュータが間違ってる事を証明するわ!
やれるものなら、やってみろ!
シュン!トウヤ!あなた達は私達の話を聞いてどう思った?
コンピュータに支配された世界なんて嫌だって思いました。
ああ!機械ごときに支配されるなんてごめんだね。
そう。じゃあ。私に力を貸してくれるわよね?
うん。僕で役に立つなら、協力するよ。
人間の未来を機械になんて渡さねーよ。
かかって来い。
アキラのその一言が引き金となって、4人の戦いが始まった。その戦いは、コンピュ-ターの予想を超えた激しい戦いとなった。
To be continued