正直食べられるか分からず取って来て貰ったもので、毒が無いか不安ではあります。
正直食べられるか分からず取って来て貰ったもので、毒が無いか不安ではあります。
それでも食欲には勝てませんでした。
皮は思ったよりも柔らかくて簡単に剥けました。
中から柔らかそうな実が姿を現します。
色は少し黄色っぽい白。
色だけ言うと微妙な色に聞こえますが、要するに林檎の中身と同じ色です。
はむっ
それを恐る恐る口に含みます。
実は……見た目と同じく柔らかい口どけ。
マンゴーと同じ食感がします。
味は少し酸っぱいものの確かな甘味があって美味しいです。
蜜柑に近い感じでしょうか。
水分を結構含んでいるらしく、ゼリーさんが他の実を消化していました。
ぷるっ
ゼリーさんが再び木に登ります。
そしてまた実を取って来てくれました。
私は喜んでそれを食べます。
三個ほど食べたらお腹が膨れてきました。
結構腹持ちが良いみたいです。
非常用に五個ほどリュックに詰め込みます。
あまり時間が経つと腐ってしまいそうで心配だったので量はそこまで確保しません。
他にも同じような木が生えている事も視野に入れて、そうでなかった時の事も考えてゼリーさんにも確保の方をお願いしました。
消化せず体内保存する事は出来ないかと訊ねたところ、どうやら可能そうだったので三個ほどの実がゼリーさんの体内に埋まっています。
もう少し歩こっか
ぷるっ
時刻は夜の六時過ぎ。
もう日が暮れて来ました。
さっきまでは元気に歌っていましたが、流石に歌い続ける気力も無く、音を出し続ける事を止めてしまいます。
というか、空腹を満たした結果さっきまで歌っていた事を忘れてその事を忘れてしまったのです。