その後、
どうしても諦めきれなかった僕たちは
他の船舶会社を尋ねて回った。
ダメ元で漁師さんや
船を持っていそうな人にも当たってみた。
それでも回答は全て同じ。
ただでさえ危険な航海になるのが
明らかなのに、
見ず知らずの僕たちを乗せてくれる船なんて
どこにもなかった。
また、払える運賃が少ないからなのか、
中には鼻で笑われたり、
怒鳴って建物から
追い出されたりもしたしね……。
そんなこんなで時間はあっという間に過ぎ、
すでに太陽は西に沈んで
宵闇が広がり始めていた。
今日はさすがにここまでかなぁ……。