教師「知るか!おまえらの名前が決まるまで今日は帰らせないからな!」
みなさん
帰宅しましょう
…との学校の合図が鳴り響いている
教師「知るか!おまえらの名前が決まるまで今日は帰らせないからな!」
今の言葉
スマホで録音したわ~
P〇A!
PT〇!
教師「すいません!」
こういうやつらのせいで
法が変わったんだろうなー
教師「勘弁してくれ…いや、しかし冗談抜きで決めてくれないと困るんだ。」
それは分かってるんだけどねー
今まで通り
苗字やあだ名でいいよー
最近、そんな考えの子も多いみたいねー
教師「たしかに多いと聞くが…だが本当にそれでいいのか?なぁ…疎内(そのうち)!」
はーい
教師「…綾乃女(あやのめ)!」
構いませんわ
教師「白熊(はくま)!」
「くー」でいいよー
ほーら
今、みたく呼ぶことに支障はないじゃん?
教師「確かに、支障はないかもしれない。だがなー…」
私は自分の苗字が好きなので
苗字さえあれば問題ありません
と再三にわたり申し上げてきました
ウチは別に好きでもないけど
どーでもいい派
つーか決めんのだるいし
くーは
くーで良いよー
教師「おまえら…本当に最後の最後まで…」
ってかさ
先生が私達の申請した
名前を全部却下したのが
そもそもの問題じゃん
確かに
そうよね
そうだー
そうだー
教師「確かに俺はおまえらが申請した名前を却下した。がそれはおまえらを思っての事だ!」
横暴だー
先生というか学校には二年生になった生徒が申請した名前を却下する権利があるわ。勿論、役所にもね
そして私達はクラスの誰よりも早く
学校に…いや、加藤先生に申請した
加藤先生「そうだ。長年教師をやっているがおそらく最速記録だろう…」
どやー
どやー
つっこまなかった…
加藤先生「おまえらは自分たちが申請した名前を覚えているか…」
もち
もち
ろ…
あー忘れましたー
加藤先生「疎内…いい。今から読んでやる…いいか疎内、疎内きめる!」
あ!
はーい
苗字との相性抜群だねー
加藤先生「おまえは自ら苛めにあうつもりなのか…」
あー大丈夫ですよー
私を苛める奴なんて
この世にいませんから
正確にはいても
すぐに消えちゃうしねー
うーちゃん空手で全一だしねー
加藤先生「疎内…おまえら本当に名前を決めないまま二年生に進級するつもりなのか!」
名前に関しては本人の意思を尊重する
法にもそのように記されています
学校や役所は申請を却下する事も出来ますが
それも学生までの話
成人を迎えれば却下されていた
名前が自動的に受理されます
そーいうこと
別に先生が却下しよーと
私達は自動的に私達が
決めた名前になるわけ
加藤先生「その通りだ。だが、なぜ俺のような教師、学校にも、その権限が与えれているか分かるか?」
さぁー
少子化の影響で教師は給料安いから
名前の件で仕事すれば給料上がるからとか?
金が欲しい人はたくさん却下して仕事してる
アピールする感じなの?
あ、先生もその…
おっ
ソノ…
その発言は流石に失礼よ
加藤先生「……もういい。勝手にしろ。帰っていいぞ…」
勝手にしろって…
だったらはじめから
呼び出しなんかしなきゃいいのに
……もう遅いわ
帰りましょう
かとーせんせい
怒るのはじめてみたー
気がつくと外はすっかり暗くなっていた…
なんで加藤先生が怒ったのか
私にはそれが全く分からなかった。
そして明日
私達にとって運命の日を迎える事になる
多分
私はあの日の出来事をずっと忘れないんだろうな。