心霊系だけでなく、都市伝説系もアリみたいなので（都市伝説ですらないんですけど…）、もうひとつ実際に起きた話を失礼します。
今回は心霊系でも都市伝説でもないです。ただただおっかなかった体験談。（コンテストテーマから逸脱していたら申し訳ありません）
吹き出しは今回も少ないです。

話は５、６年程前のことになると思います。
我が家は、"恐らく"泥棒目的だと思われる奴に狙われました。

何故、"恐らく"なのか。
それは未遂で終わったからです。
なので奴らの目的が果たして単に泥棒目的だったのか、それとももっと他に目的があったのか…知る由もないのです。

その日の朝、私自身の目覚めはいつも通りでした。
いつも通り、時間ギリギリなのにぼーっとしてました。

けれど、家の中の雰囲気はどこか慌ただしく感じました。

自室のある二階から一階へ降ります。

リビングへ入ると忙しそうにして母が言いました。

？？？
何のことなのかさっぱりでした。

は？

入られたって…、え？

母に連れられて行くと、風呂場に着きました。
見ると、通りに面した風呂場のガラスは割られて、完全に欠け落ちたそこからは、置いてあったソープ類が外に散乱しているのが見えました。
洗い場はいくつもの靴の跡で汚れていました。

状況から、犯人は通りに面した窓から侵入し、その際、窓際に置いてあった邪魔な物を投げ捨て、洗い場に足を降ろした、といったとこでしょう。

自分の住む家がターゲットにされたという、あまりにもショッキングな出来事と、侵入現場のリアルさに呆然してしてしまいました。
その間、母は何か言っていたのかも知れませんが全く覚えていません。
ようやく耳に入ってきたのは、

と言うことでした。

現に、荒れて靴跡も残っているのは洗い場までで、侵入者側から見たら風呂場よりもうひとつ内側にあたる脱衣所は、綺麗なままでした。

そこで、ハッと思い出しました。
夕べのことを。

確かに私は聞いていたのです。
物凄い勢いでバタバタバタと走り去る、足音を。
その後に響いたバイクのエンジン音を。

（後から聞いた話ですが、妹は

「やばい！」

という声を聞いていたそうです。）

時間帯からして、バイク音は新聞配達のものだと思われます。
そして、「やばい」という声、走り去る足音、風呂場よりも中まで入られては居なそうな状況。
推測ですが、窓を割って侵入した直後、新聞配達のバイクが現れ、やばい！となり、慌てて走り逃げたのではないか、と。

ここまで読んで、

ー何も盗られてないなら良かったじゃないかー

とお思いでしょうか。

しかし、私は怖くて仕方ありませんでした。

侵入された時間帯は夜中です。
家族全員が泊まりの旅行にでも行っていない限り、確実に人が居ると分かる時間帯ですよね。
空き巣っていうのは、住人の留守を狙いますが、こいつは敢えて夜中という確実に住人の居る時間帯に侵入しています。
私が初めに"恐らく"と言ったのはここです。
泥棒目的でわざわざ住人の居る時間帯を狙うだろうか？
もしかしたら、泥棒目的ではなかったのではないか？
泥棒目的だったにしても、住人が居ると分かっている時間帯である。鉢合わせする可能性もゼロではないことは侵入者も分かっているはず。
ということは、鉢合わせした時に備えて武器になるものを持っていてもおかしくはないのではないか…。
もし、そのスリルを味わいたいというような奴が犯人だったとしたら…。

そこまで考えたら、その日以降なかなか眠ることが出来ませんでした。
今でも、風が強い日（物音が多い日）などはなかなか寝付けません。
空が白み始めてやっと、気が抜けたように眠りにつくことができます。
テレビの見すぎとか漫画の読み過ぎと思われるかも知れませんが、想像してみて下さいよ。

自分が、

寝てる間に、

知らない人間が、

家の中に侵入してるんですよ。

ほんとおっかねぇ。

その後、警察から聞いた話ですが、どうも周辺では同じ手口（窓を割って侵入）の泥棒が多発しているらしく、今回も同じ犯人ではないかということでした。

その話を聞いて、相手の目的が"恐らく泥棒"だと分かったことで、怨恨とか最悪の妄想は除外されましたが、どちらにしろ、敢えて人の居る時間帯を狙っていることに変わりはありません。

自分の身は自分で守らねば、と心に深く刻んだ出来事でした。

皆さん、暑いけど戸締まりはしっかりして下さいね！

ご閲覧ありがとうございました！