さくら

1階の廊下まで来たよ。次は下駄箱まで走ろう。

ちえ

そうね。行きましょう。

ちえとさくらが廊下を走っていると、以前見た生首が、大量にいた。

ちえ

出たな!敵め!駆逐してやる!!

さくら

駆逐?ちえちゃん、なんでそんな難しい言葉を知ってるの?やっぱりおかしいよ。どうしちゃったの?

ちえは、空中を素早く動く生首も、的確な動きで仕留めていく。その動きはとても幼女のものとは思えず、何かの達人のように見えた。

ちえ

あはは!あはははは!気持ちいいっ♪

さくら

怖い・・・

やがて、全ての生首は、ちえに斬られてその動きを止めた。

ちえ

ふぅ。すっきりした。じゃ。行こっか♪

さくら

うん・・・

さくら

下駄箱まで来たね。もう少しで外だ。頑張ろう。

ちえ

うん。頑張ろうね。

ちえはニタリと不気味な笑みを返した。

さくら

ついに出口まで来たね!もう帰れるよ!

ちえ

さくらちゃんは帰っていいよ。

さくら

えっ?ちえちゃんは?帰らないの?

ちえ

私はもう少し学校中を回って化け物を探そうかな。

さくら

なんでそんな事するの?ちえちゃん。おかしいよ!

ちえ

おかしくなんかないよ。だって化け物倒すの楽しいんだもん♪

さくら

ちえちゃん。どうしちゃったの?その日本刀を持ってからおかしいよ!

ちえ

おかしくなんかない!

さくら

おかしいよ!

ちえ

おかしくない!

さくら

おかしいよ!

ちえ

しつこい

さくら

・・・

ちえ

もう私は行くね。

ここでちえちゃんを行かせたら、永遠にもう会う事はないだろうという予感が、さくらにはあった。

さくら

行かせない!

ちえ

どいてよ!

さくら

行かせないから!

ちえ

なら力づくで通るね♪死んでも知らないよ。

さくら

ちえの本気の斬撃が、さくらに迫る。さくらは、とっさに身をかわしギリギリの所で日本刀をかわした。

さくら

今の当たってたら死んでたよ!ひどいよ。

ちえ

私を止めようとするからいけないんでしょうが!!

次々とちえから斬撃が繰り出される。さくらはその攻撃を持っている日本刀で、受けきった。

さくら

はぁ。はぁ。はぁ。

さくら

反撃するしかない。たぶんちえちゃんがおかしくなったのは、あの日本刀のせいだ。だから日本刀とちえちゃんを離れさせないといけない。

さくら

ちえちゃんごめんね!

さくらもブンブンと斬撃を繰り出すが、ちえには中々当たらない。

ちえ

そんな攻撃は私には当たらないよ!

ちえは、さくらの隙をついて斬撃を繰り出した。さくらは、もう少しで当たるという所で、転んだ。結果、偶然ちえの日本刀をかわす事ができた。そして、ちえが、日本剣を振り下ろしきったその瞬間にわずかな隙が出来ていて、さくらはその隙を逃さなかった。

さくら

えーーーい!

ちえ

ぎゃああああああ

さくらの斬撃が、ちえの腕を斬りさき、ぼとりと地面に腕が落ちた。地面に落ちた日本刀が、「もう少しだったのに」と呟いたように、さくらには聞こえた。

さくら

ちえちゃん!ちえちゃん!今、救急車呼ぶからね!ごめんね!ごめんね!

ちえ

うぅぅ・・・

ちえは片方の腕を失ってグッタリとしている。さくらは持っていたタオルで、ちえの応急手当をした。数分すると、救急車が来て、ちえは運ばれていった。

To be continued

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